ワイドショーとは一線を画す、「週刊女性」の森友学園問題に対する報道姿勢
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
またしても――。3月27日、ニューヨーク国連本部で始まった“核兵器を法的に禁止する初めての条約の制定を目指す交渉”に、日本が不参加を表明した。「核兵器なき世界に反対」のトランプ米大統領に追随した形だが、すでに昨年10月の国連総会第一委員会でも、交渉のスタート自体に日本は反対していたからね。唯一の原爆被爆国で、しかも原発事故を巻き起こした日本。これでいいはずはない。
第358回(3/24~28発売号より)
1位「昭恵さん国会で反論したらどうですか?」(「週刊女性」4月11日号)
2位「木村拓哉 『脱SMAPへ』5月初めてのリセットLIFE」(「女性自身」4月11日号)
3位「有働由美子 『もう結婚はいい…』縁結びお守り100個の無益」(「女性自身」4月11日号)
※「女性セブン」は合併号休み
籠池泰典氏の証人喚問でも止まらない森友学園問題。ワイドショーも連日この問題を取り上げ続けているが、そんな中で失笑ものなのが、いまだ必死に安倍晋三首相や昭恵夫人を擁護する“御用コメンテーター”の存在だ。
その代表格が “ワイドショー広報マン”の異名を持つ田崎史郎氏と、元TBS政治部記者の山口敬之氏だ。そんな“籠池氏は嘘つき”というイメージ操作に必死な2人の傍らによく見かけるのが、政治評論家の有馬晴海氏だ。安倍首相ベタベタで奇妙な擁護論理を振りかざす2人とはバランスを取ろうとしているが、いかんせん引きずられている印象が強い。しかし、雑誌では違った。
「週刊女性」がトップ特集で取り上げた森友学園問題の記事で、有馬氏はワイドショーのコメントとは一味違う意見を繰り出している。
「いまのところ籠池氏の作戦勝ちといえるでしょう」「籠池氏はとてもウソをついているようには見えないという声が意外と多いんです」「(昭恵夫人が証人喚問されれば)政権にダメージを与える可能性があります」
ほほう~。しかもこの特集全体としても、ワイドショーの“安倍よいしょ”とは一線を画した冷静さが目立つ。例えば、籠池氏の証人喚問にしても、自民党や公明党が籠池氏のウソを印象付けようとしたのに対し、「余計に籠池氏の振る舞いが落ち着いて見えた側面もある」「役者が一枚上手だった」などなどだ。