派遣先の経営者と婚外恋愛、離婚、そして愛人へ――バツイチ女性が語る「私は女に嫉妬される」の意味
「不快感はありませんでしたよ。私たちがいる前では、母は絶対に女の顔は見せませんでしたし、私たちを一番に考えてくれていましたから。物心がつくと、、『あの男の人は、母の彼氏なんだろうな』と気づくこともありましたけど、母がその男性といちゃいちゃしていたわけではなく、私たちの前では、普通のお友達みたいな感じでしたね。むしろ、連れてきた男性に、私たちのことを『宝物』と紹介してくれるのが、とてもうれしかったんです」
充希さんは、母子家庭であることに寂しさや負い目を感じたことはなく、また金銭面でも何ひとつ不自由したことはないという。優しく働き者の母親だったそうだ。
しかし、次第に充希さんの中で、“父親”という存在にあこがれが芽生え始める。
「小中学生の頃から、年上の男の人にばかりあこがれていました。学校の先生や塾の先生……中学時代に教育実習に来た大学生の先生は本当に好きになってしまって。教育実習が終わる日に強引に連絡先を聞き出して、しばらくは連絡取り合っていましたよ。交際には至らなかったけれど、良い思い出です」
学生の頃から付き合う男性は全員年上。しかも5歳以上離れた男性ばかりだったという充希さん。短大を卒業後、派遣社員として働き始め、数社目の会社で運命的な出会いをする。
「社員200人くらいの規模の会社で出会った、私の直属の上司です。私よりも10歳以上年上、管理職ということもあって頼れそうな人だなと感じたんです」
1年半の派遣を経て、次の会社へ移るタイミングでその上司と同棲を始め、すぐに籍を入れた。プロポーズは彼の方からだったという。
「最初の2年は本当に幸せでしたよ。派遣を辞めて専業主婦になり、彼のためだけに時間を使えるようになりました。ご飯を作ることも、休日に一緒に遊びに行くことも、何もかも幸せでした」
しかし仕事の忙しさから、次第にご主人は充希さんに対して、冷たく接するようになっていく。
「おやすみのキスもなくなってしまったし、寝る時には背を向けるようになりました。帰宅してからも話を聞いてくれないし、一緒にお風呂にも入らないようになって……友達に相談したら『それ、普通だよ』なんて言われましたけどね。私は寂しくてしょうがありませんでした」