カルチャー
決着はいつになるのか?

築地市場移転問題の“ウラ側”ーー議員秘書が考える地方議員の選び方

2017/02/15 15:00

■選挙権のない子どもの声は無視する区議

 地方議員は、皆さんの生活に密着した問題を扱う議員たちなのですから、彼らが働いている姿を見せていかないと、政治離れは進み、投票に行く人たちも増えないと思っています。

 少し前のことですが、都内の某公立小学校の通学路にある地下鉄駅前の喫煙所が問題になったことがありました。喫煙所といっても、灰皿の周りに植木があるだけの状態で、小学生たちはいつも「たばこの煙が嫌だ」とぼやいていたそうです。

 それをきちんと「自分たちの要望として行政へ届けて、改善してもらいたい」と考えた高学年の子どもたちから、「具体的にどういう行動をしたらいいのか相談したい」というお話を、神澤が受けたのです。そこで、その地域の区議で適任と思われる議員を調べ、話を引き継ぐことにしました。神澤が概略を伝え、「協力する」というお返事をもらった後に、小学生のリーダーにその議員へのお願いの手紙を準備してもらいました。

 その後、どうなったと思います? その小学生の熱い気持ちは踏みにじられました。なんと、その手紙に対して、区議は一切返事をしなかったのです。投票する権利のない小学生の要望だったからでしょうか? 経緯を聞いて、あまりにもひどいと思いました。そういう何もしないうわべだけの議員が、「働く世代のワーク・ライフ・バランスを応援します!」などと演説しているのを聞くと、腹が立って仕方がありません。

 せっかくの小学生の政治参画の機会を奪い、政治への不信感を持たせるような人間に、議員を続けさせてはいけないと思いました。ただ、子どもたちには気の毒ですが、議員がちゃんとやってくれるかどうかは、接してみないとわからないのが現状なのです。

 国会でも地方でも大切なのは「無私」の精神ですね。自分のことよりも国民、市民のことを優先する議員さんが増えていくといいなと思っています。
(神澤志万)

最終更新:2017/02/15 15:00
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