[女性誌速攻レビュー]「AneCan」11月号

「ゼクシィ」化した結納ページ、読者がドヤ顔幸せ語り! ラスト2号「AneCan」の暴走

2016/11/05 17:00

■自分、不器用なんで……
 アネサーには生きづらい(と思われる)このご時世。しかし、時代に合わせて立ち回りを変えて成功した方のお話が載っていました。「フツーの部屋がオトナ&おしゃれに見えてくる!『モノトーン収納』にシフトしよう」を紹介している小脇美里さんです。小脇さんは、読者モデルからアパレルのプレスを経て「CanCam」編集者になり、今は整理収納アドバイザーとして働いている方です。33歳、「CanCan」の編集をしていたということで、まさにアネサーと共に時代を駆け抜けた盟友ですね!

 ところが小脇さん、外見に「CanCan」「AneCan」要素がなく、雰囲気も髪形も押切さんとか蛯原友里さんからは程遠く、どことなくMEGUMI風。姉御的な空気感とクリエイティブなこともやってまっせ、という佇まいと言いましょうか。黒ギャル時代の写真が載ってるものの、その面影は消え去り、「CanCan」の香りも残すことなく、MEGUMI風になって整理収納アドバイザーとして着地。なんというか、脇目も振らず一子相伝でモテを伝えてきた「AneCan」とは対極的だなあと感じます。もっと早いこと、小脇さんが登場して、時代ごとに生き方を変える器用さを伝授してくれていたら、泥舟になることもなかったかも……。とはいえ、頑固一徹な「AneCan」の不器用な生き方は信頼してますよ!

ところで、小脇さんはアドバイザーになったもののセンスがなかったそうで、ガーリー系からサーフ系までいろんなテイストの家具を買って迷走していたとのこと。そんな中、はやりのモノトーン収納試したところ「簡単におしゃれっぽく見える部屋にすることが可能」と、気づきを得て、いまはその路線でお仕事してるんだとか。インテリアのお話にみえて、これはまさに「AneCan」やアネサーの後期の迷走を物語っているのでは。脱かわいい、脱コンサバを図って失敗した歴史が思い出され、ジーンときました。 

■そのマンガ、知らないです
 アラサーの女には、確かに恋愛や結婚で悩んでいますが、やりすぎだろう、今月号! 読み物ページは幸せ話に、不幸話、幸せ話の見事なサンドイッチ展開です。

『AneCan(アネキャン) 2016年 11 月号 [雑誌]』