視聴率王『鉄腕！DASH!!』も危うし？　10月期日曜夜7時『アメトーーク！』ら強敵集合

　言わずもがなの『THE！鉄腕！DASH!!』（日本テレビ系）は、深夜時代を含めて今年で放送21年目。最高視聴率25．0％（04年10月3日）を誇る人気長寿番組だ。この8月、リオオリンピックで軒並み人気番組が数字を落とす中にあっても、同番組だけは13．8％（7日）、11．8％（14日）、14．8％（21日）と、安定して2ケタ台の視聴率を維持している。
　
　だが10月以降、そんな無双状態にある『DASH』に対抗するのはTBSだけではない。

「この9月の初旬に改編説明会が開かれると思いますが、テレビ朝日は木曜深夜の『アメトーーク！』本体を残し、『アメトーーク！　サンデー』を日曜午後７時に新設します。もはや賞味期限切れと言われる『アメトーーク！』がどんな新展開を見せるのか注目されていますよ。片やフジテレビは、長らく報道畑にいた古舘伊知郎を主役に据えた2時間のバラエティ枠を新設します。今のところ数字は期待薄といわれていますが……」（某テレビマン）

　これら布陣からも、日テレに対する他局の本気がうかがい知れるが、勝機は見いだせるのか。現在の日曜午後7時のテレ朝、TBS、フジの番組視聴率を見てみよう。

「テレ朝で放送されているのは、くりぃむしちゅーの雑学バラエティ『日本人の3割しか知らないことくりぃむし ちゅーのハナタカ！優越館』。これは平均7～10％で推移している。TBSの『この差って何ですか？』は、去年4月に放送された初回2時間半スペシャルこそ14．0％を記録したものの、その後は迷走し、なんと5％台まで落ちることも。フジは『日曜ファミリア』という特番枠で、『さんまの東大方程式』（3月13日放送）が13．9％を獲得するなど好調な回もありますが、常時6～8％が関の山。つまりテレ朝、TBS、フジ、この3局の番組視聴率を合わせても、『DASH』が良いときの数字にはかなわないんです」（芸能ライター）

　とはいえ、王者『DASH』にも若干の不安はある。農家の人たちから捨てられてしまう食材をタダで譲ってもらう企画「0円食堂」に対しては、「もらった自分たちだけ喜んでいる」という声も少なくない。また、看板コーナー「DASH島」も水路造りだけで2年を費やすなど進展がまったくなく、「さすがに飽きてきた」という意見も聞こえる。また都心の新宿に基地を造る新プロジェクト「新宿DASH」も、絵面は「DASH島」とほぼ変わらない。

「もともとの“福島DASH村”にしても、ヒマワリを使って行っていた土壌の浄化実験がいつの間にか立ち消えになってしまった。また、馬と一緒に全国を旅する『道草を食いながらどこまで行けるか？』という企画も、知らない間に終わってしまいました。あの馬は、北海道の函館で在来馬を飼育している男性に頼み込んでお借りした馬です。おそらく視聴率が悪くてやめたのでしょうが、この番組は見えない部分で各方面の関係者に迷惑をかけているようです」（某テレビ局ディレクター）

　いずれにしても、期せずして同時期に他局のヒットコンテンツが乗り込んできた日曜午後7時。果たして、その視聴率争いはどんな結末を見せるのであろうか？
（後藤港）

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