コラム
仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

高橋真麻、非リア充キャラが綻んだ瞬間――カネの話ににじみ出た“セレブなお育ち”

2016/07/07 21:00

 “リア充”を煙たがる昨今、真麻の外見と態度は、視聴者ウケを考えれば正解と言えるだろう。生存競争の激しいフリーアナウンサーの世界で、真麻が順調に仕事を増やしているのは、真麻の方針が正しい証明だと言える。

 しかしその一方、カネに関する部分で、真麻は無防備すぎる。『ウチくる!?』(フジテレビ系)では「就職して初めて、飛行機のエコノミーに乗った。死ぬかと思った」、『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)では「フットボールアワーの後藤輝基であれば、1万5,000円のワインを入れてほしい」、『ダウンタウンDX』(同)では、「食事をごちそうしてくれない男性とは、続かない」と発言するなど、「カネのかかるオンナ」であることを隠さない。

 カネに案外厳しいことは、高知東生の事件での発言にも表れている。『バイキング』では、妻・高島礼子を裏切り、多大な迷惑をかけた高知への批判が飛び交ったが、保釈金の話になった際、真麻は「そのお金は高島さんが支払うんですよね?」とコメントしていた。世帯年収とは、稼いできた人だけでなく、世帯のものであり、稼いでいない専業主婦(夫)のものでもあるのだ。芸能界を引退して実質的な収入がない夫に、なぜ妻が保釈金を払わなければいけないのかという真麻の発想は、「オンナはカネを出さないでいい」という発想の表れではないだろうか。

 その発想が非常識というつもりはない(カネを出したくない女性は、出してくれる男性と付き合えばいい)。が、こういった考えの持ち主は、裕福な家庭に育ったか人か、収入が多い男性、もしくは武器になるほどの美貌を持つ女性だろう。人口比から言ってかなり少数派であり、“タレント”真麻のキャラにそぐわない発想だということは知っておくべきだろう。

 それにしても、真麻はいつまで非リア充を演じるつもりだろうか。真麻のブログは、ひとり飯が売りで、それは一緒に食事をする相手がいないことのほのめかしだが、見方を変えると、毎日外食するだけの経済的余裕があるとも言える。

 今年の春に「週刊文春」(文藝春秋社)に超イケメン彼氏とのデートを撮られたが、年齢から言って、結婚話が出てもおかしくない。仕事、カネ、家庭。非リア充売りしている女性が、若い女性の欲しがるものを全て持ってしまったら、非リア充キャラは通用しない。真麻よ、保険をかける意味で、そろそろ自分の生まれ故郷、セレブの世界に戻ったらどうだろう。自分より下だと思っていたはずのオンナが、上に行ってしまった時のオンナの嫉妬たるや、ものすごいものだから。

最終更新:2016/07/07 21:00
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