北欧イベントでわかった、現代の日本女性が“北欧”に惹かれ続ける理由
左からアイスランド出身のラグナルさん、司会・森さん、デンマーク出身のイェンスさん、フィンランド出身のヨウコさん
■「アイスランドでは『女だから』『男だから』と言わない。日本は残念」
第2部は北欧に関する著書も多く執筆するコピーライターの森百合子氏を司会に据え、不定期で行われている人気イベント「北欧ぷちとりっぷ」にも出演している、アイスランド男子のラグナルさん、フィンランド男子のヨウコさん、デンマーク男子のイェンスさんの北欧男子3人が登壇し、会場から事前に集められたアンケート質問をもとに、北欧の恋愛事情や日本との違いなどを語った。
まず自国の女性と日本の女性の違いについて聞かれると、強いて言えば「日本の女性の方がたくさん笑う」(ヨウコさん)とのことだが、3人総じて「大きな違いは感じない」と言う。この、日本に来てから何百回と聞かれたであろう質問に対して、そう主張するところに、3人とも国籍や人種といったフィルターで女性を見ていないだろうことが窺えた。
また、「北欧では結婚せずに恋人で居続けるカップルは当たり前?」という質問には、全員が「はい」と返答。「結婚すれば保険や社会支援の面でメリットは増えるけど、恋人のままでいるのは別に普通」(イェンスさん)、「日本のように“結婚”への憧れもないし、子どもが1人や2人できてから結婚するパターンも。日本は付き合ってから結婚までの期間が短い」(ヨウコさん)など、北欧のみならず、欧米でもスタンダードになりつつある、結婚制度だけに縛られないカップルの在り方や婚外子についても話が及んだ。
さらに「北欧は男女平等で有名だけど、日本との違いは?」と質問が続くと、総じて、職場の男女比、家庭の子育て、男性の育休などに関する疑問は感じていると回答。さらに、「マフィンを作るのが好きな僕は、『女子力が高い』と言われるが、なぜそんな言葉が存在するのか。アイスランドでは『女だから』『男だから』と言わない。日本は考え方がまだまだだなと思わせるようなことがたびたびあって残念」(ラグナルさん)と、辛辣なコメントも。この言葉に、会場に集まった女性たちは驚きではなく、深く同感の意を示していたのが印象的だった。