カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「Domani」6月号

“何もしない一日”の「TO DO LIST」付き、“予定ナシ”ができない「Domani」の女たち

2016/05/21 17:00

■突然の橋田壽賀子
 「おこもりホリデー」という企画で自宅ライフを促しながらも、連載「女妻母 働くいい女の『土曜12時』」では、アクティブな土曜12時を過ごしている方々を紹介しています。今月号では、「収録のためにテレビ局へ」「犬と散歩」「オフィスにてプレゼン用資料作成」などなど「おこもり」とはまったく無縁の土曜12時の光景を写し出しています。

 中でも目を見張ったのは、「母」として登場した方のスケジュール。午後12時:「収録のためにテレビ局へ」、午後6時:「軽井沢のログハウスへ家族で出かける」。まぶしすぎますよ! 囲碁でコンピューターと戦う「おこもりガール」との落差大きすぎだから! この方のページはこんな言葉で締めくくられています。「この先何があってもちっちゃなログハウスとブログと家族があれば、それでいいかなと思っています」と。いや~、筆者全部持ってないですわ! ログハウスもブログも家族もない! 財力自慢に続き、こんなこともサラッと言える「Domani」に打ちのめされました。

 さて、一緒にハンカチを噛み、涙を流したと思われるみなさんへ、先々月号より始まった連載「エスムラルダの女傑力」を少しご紹介します。毎回、エスムラルダさんセレクトの女傑1名をフィーチャーする内容なのですが、今月号は橋田壽賀子先生。ご本人は登場しないながら、エスムさんが橋田先生の人生を語ります。「仕事に恵まれなかったり、書いた作品が大人の事情でお蔵入りになったりすることが続き、脚本家として本格的にデビューしたのは、38歳のとき。(中略)『おしん』がヒットしたのは先生が58歳のとき」。橋田先生のデビューは38歳か……それなら、筆者がまだ人生に迷っているのも仕方がない! そして先生は「80代で新しい連ドラを書き、90歳の今でも週3回ジムで1km泳いでいる」とのこと。エスムラルダさんは最後にこう締めます。「正直言ってアタシ自身、『44歳にもなって、彼氏もいなければ大したキャリアも金もないなんて……』と弱気になることもあるけど……。先生を見習って、希望を持ち続けるわ。人生これから!まだまだ、何でもできる!(いやいや、アタシはもう少し現実を見ろって感じ)」。……筆者も、うっかりドデカイ希望を持つところでした。それより現実を見なくては! まずはブログ開設から!! それでいいんですよね、「Domani」と橋田先生!?
(白熊春)

最終更新:2016/05/21 17:00
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