ベッキーの直筆手紙に見る“抜けてる”点とは? 不倫された妻への配慮不足と復帰への焦り
ベッキーは謝罪代わりに、手紙の中で川谷との関係を「恋愛関係だったというべきでした」と書いているが、この「うっかりミスです」とでも言いたげな表現、不用意すぎるという意味で、やっぱり「抜けてる」としか思えないのだ。
早く禊を済ませて、許されたい。早く復帰したい。ベッキーは焦っているように、私には感じられる。だからこそ、川谷の妻と会って「あなたを許します」という言葉を引き出して世間に公表する必要があるのだろうし、インタビューでおかしな言質をとられないために、書面での回答としたのだろう。が、川谷の妻や世間に許されることと、復帰することは同一線上にはない。なので、この2つを同時に追い求めると、どんどん復帰は遠のくと思うのだ。
もし、ベッキーが本気で川谷の妻に許されたいと思うのなら、直接妻に会わず、間違っても手紙なんて渡さず、弁護士に間に入ってもらって不倫の慰謝料の相場に“気持ち”を加えたまとまった金額を、川谷の妻に渡すことが一番“誠意”が伝わると思う。
そして仕事復帰したいのであれば、「すみません、嘘ついてました」と謝るか、何を言われようが平気な顔でいるしかない。そんなことできないというのなら、完全にほとぼりが冷めるであろう来年の今頃まで待って、「婦人公論」(中央公論新社)で独占告白(「試練が私を育ててくれた」とか「支えてくれる家族がいたから」とかそんな感じの見出しだろう)するか、桜の季節に瀬戸内寂聴の住む寂庵で対談し、センセイに慰めてもらうのが良いだろう。
みんなに許してもらうことなんて、どだい不可能なのである。オファーがなければ仕事として成立しない世界ではあるが、ベッキーに「抜けてる」のは、何が何でも復帰したいという“覚悟”に思えてならない。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。最新刊は『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)。
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