仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

薬物逮捕された清原和博と、謝罪した清原亜希――元夫婦に見る“漢”という生き物の甘さ

2016/02/11 21:00
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清原亜希オフィシャルブログより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「深くお詫び申し上げます」清原亜希
(清原和博逮捕に対しての清原亜希コメント、2月5日)

 元プロ野球選手・清原和博が逮捕されたことに関して、「まさか!」と思う人はどのくらいいたのだろう。2014年、「週刊文春」(文藝春秋社)が清原の薬物疑惑を取り上げ、本人は完全否定したが、入れ墨や服装からして、“あっち側”の価値観に染まった清原の発言は、いまいち信憑性に欠けるものだった。

 昨年出演した『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)において、浜田雅功に「クスリやってんの?」と聞かれて、「やってないです。風邪薬はやったことありますけど」とつまらない冗談で否定したものの、印象として、“嘘くささ”を感じた。『Mr.サンデー』(同)が、清原を1200時間にも及ぶ密着(という名の隠し撮り)をしていたことから考えれば、マスコミもクロだとみなして、Xデーに備えていたのだろう。

 「漢と書いて、オトコと読む」という世界がある。血気盛んで、筋肉隆々。時に狼藉を働くこともあるが、それは義理人情を重んじてのこと。情に厚く、涙もろい。コワモテだけど、実は優しい。“漢”とはそんな男性を指す。


 演じているのか、素でそうなのかは不明だが、清原和博は球界における“漢”だったといえるだろう。任侠的な精神は、日本の土着文化とも言えるので、男女問わず支持する人はいるのだろうが、私はこういう人が嫌いである。なぜなら、“漢”はオンナに迷惑をかける単なる“甘ったれ”だからだ。

 14年に離婚した、“漢”の元妻・清原亜希の芸能界入りのきっかけは、ミス・セブンティーンコンテストだった。アイドルとしてデビューするも、鳴かず飛ばずで、彼女の知名度を上げたのは、結婚後に「STORY」(光文社)の表紙モデルに抜擢されたことだった。亜希がいきなり“雑誌の顔”に抜擢されたのは、“夫が球界を代表する有名人”というが大きかったと思われる。チャンスを得た亜希は抜擢後、女性の支持を受け、人気を獲得していく。モデルとして活躍する一方、子どもを“お受験界の東大”と呼ばれる名門に合格させたことで、亜希のカリスマ性はピークに達した。

 しかしその頃、清原は海外の仕事先に、銀座の高級クラブのママを同伴したことを、「週刊現代」(講談社)にすっぱ抜かれる。清原は週刊誌の記者に向かって、「こんな仕事をして、子どもに背中を見せられるのか」と自分の不倫を棚に上げて、説教までしたという。

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