会社の後輩、年下の彼氏……「BAILA」世代のアラサー女子を襲う“褒める”立場の重圧
新カバーモデル、中村アンちゃんが表紙の「BAILA」(集英社)3月号。梨花が卒業して、てっきり、着回しページでおなじみの絵美里さんあたりが、カバーガールに格上げになるのかと思いきや、外から有名どころを引っ張ってきたようです。バイラーズ世代はそろそろ昇進もありえるお年頃。なんだか絵美里の心境を思うと、「仕事も頑張ってきた! 人間関係も良好! 次の昇進は私の番!」と思いきや、ひょっこり中途入社してきた“スーパーできる女”に、ポジションをかっさらわれた的なやるせなさが同情を誘います。ということで、そんな「BAILA」3月号を早速見てまいりましょう。
<トピックス>
◎藤原美智子 ライフ・イズ・ビューティー!Vol.70
◎新鮮気分の春先アウター着回し29days
◎スペシャルインタビュー 亀梨和也Sexy&Funny
■「頬につや」という褒め言葉の優位性
今月号のヘアメイクアーティスト・藤原美智子さんの連載「ライフ・イズ・ビューティー」は珍しくファッション、美容についてではなく、「人間関係の混乱を一挙解決する、上手な褒め方、叱り方についてのお話」です。なんでも「自分に自信がなかったり空気を読みすぎたり…。最近褒め&叱り下手が急増中」なのだそう。美智子さんも、「確かに20代や30代は『いいですね』とか『それはダメ!』というふうに漠然とした言葉でしか思いを伝えられない人が多いような気がします」と語っておられます。
そんなバイラーズ世代、先ほども述べたように「この春からいよいよ肩書き持ちに!」なんていう方も少なくないはず。今回はそんなバイラーズに叱り方、褒め方を美智子さんがご指南しているのです。
例として「たとえば会社の後輩Aから『先輩、今日キレイですね』と声をかけられたとする。そのあとに後輩Bに『髪がサラサラ!頬にもつやがあって今日はとてもきれいですね』と言われたら?もちろんどちらもうれしいのだけど、印象に残るのはBがかけてきた“具体的な褒め言葉”のほうじゃないかしら?」とあります。うーん、確かにBは「なんなんだ!? こいつ……」という意味で、印象に残る気がします。「頬につや」という高等な褒めテクニック……余計に嘘っぽくて要警戒ベンチマーク入りです。
結論としては、褒め方も、叱り方も「言葉の中に『あなたをちゃんと見ていますよ』というメッセージ」が含まれていればよいのだそう。昨今“叱ってほしい”という若者も増えているとのことですが、それも「自分をちゃんと見てもらいたい」「自分に関心を持ってもらいたい」という気持ちの表れなのだとか。そんな承認欲求をくすぐって具体的に褒め、叱る。それが人間関係のコツなのだそう。
最近、別の雑誌などでは、今の20代前半の傾向を示す言葉として、よく「さとり世代」「絶食系」「ミニマリスト」が取り上げられ、「物や人に執着しない」傾向が強いと感じていたのですが、その一方で、「自分を見てもらいたい」なんていう気持ちも強いとは。昭和世代のアラサーである筆者としては、現代の20代前半の傾向は「かまってちゃん」としか思えないのですが……。いや、なんとなーく、「達観しつつも見え隠れする“承認欲求”」が小学生時代の“鍵っ子”たちに似ているような気も。筆者も美智子さんのアドバイスを参考に、今日もニュータイプたちに立ち向かっていきたいと思います。