「ダサくて鈍い私」に悩む48歳園児ママ――若ママとの会話を助ける“夢のあるウソ”とは?
家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
「園の父兄から揶揄されているのを感じています」
プウ美ネエサン。遅くに子どもを授かった園児ママです。回りのママは若く、おしゃれも上手で、機転も効く人たちばかり。私はおばちゃんで、ダサいし、鈍い。でもそんな私が役員をしています。父兄から揶揄されているのを感じていますし、本当に協力をしているのか? と思うことも肌で感じます。娘のためと言えど、イヤになりそうです。こんな弱い私に、アドバイスをお願いいたします。(しゃしゃさん、48歳)
【プウ美ねえさんからの回答】
あなたは弱くありません。まったく正常です。子どもを授かる前から幼稚園の役員になりたかったとか、年若いママより自分はイケてておしゃれだ、とか思っている48歳ママはいないでしょう。もしいたら、客観的にものごとを見るのが少しヘタなひとです。
「ダサくて鈍い私」と下から入っていきたいお気持ちもわかります。それも正常です。おねえさんはホモ社会の中でさえ集団行動が嫌いで、いつでも補欠でいたいのですが、仕事やセックスの目的のために集団と交わらねばならない時があります。そういう時「ブスで性格悪くて、友達いないんですよー」とだけ自己紹介したら、誰も笑顔になれません。真実は人の口と心を閉ざします。「でも股間は極太だよ」とか「絶倫だけどねー」と夢のあるウソを一言そえれば、「ヤダほんと?」「バーカ求めてねぇよ」など、相手も反応しやすいものです。若いママたちにたいして謙遜をつらぬくのもよいですが、「じつは名器」など、あかるいネタを一つ、用意するとよいかもしれません。
役員のお仕事については、まわりへの期待を捨て「若い奴に頼るまい」と割り切りましょう。若ママは自分のことに精一杯で余裕がなく、気働きができないものです。もしかしたら、若ママたちも人生の小先輩であるしゃしゃさんに遠慮して、「手伝います」が言いづらいのかもしれません。そして、もしも本当につらくなったら、仮病でもなんでも使って投げ捨てましょう。「ママはあなたの為に、つらいめにあっているのよ」という顔をお嬢さんに向けるようなことになれば、本末転倒です。いちばん大切な事は、お嬢さんが園で安全に、楽しく過ごすことですから、おしゃれ比べは忘れましょう。いえ、忘れなさい。48歳はそんなに器用でなくても、全然よいのです。
【今月のエプロンメモ】
ママ友やゲイバーの客同士など、その瞬間だけ笑って過ごせれば、べつに、何年か先に消息が知れなくなってもよいものです。言葉の通じない国のひとだと思って、にこにこしながら「その服カワイイ」「◯◯ちゃん(相手の子の名)いい子ね」だけを繰り返していれば、たいてい、やりすごせます。
熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『本日もおひとりホモ。中年マンガ家生活』(ぶんか社)など、著書多数。8月17日に『GoGo!! おひとりホモ☆』(同)が発売。
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