マコーレー・カルキンが、サイコ男になった『ホーム・アローン』のケビンを熱演!
目的地に到着してジャックが車を降りようとしたとき、突然カージャックしようと男が現れ、「さっさと降りろ!」と拳銃を向けながら脅迫する。ジャックはパニックになるが、マコーレーは冷静なまま「選ぶ車を間違えたな」とつぶやく。取り出した衣服ハンガーの先端を車のシガーソケットに入れて熱し、ジャックと揉み合っているカージャック犯の手にジュッと押し当てる。そして、男の体をロープのようなものでぐるぐる巻きにして、頭を殴り気絶させる。
カージャック犯が意識を取り戻すと、暗い倉庫か地下室のような監禁部屋で、イルミネーション・ライトによってイスに体を縛り付けられている。異様な空気にジャックはまずいと感じたのか、「そろそろ行こうかな」と逃げようとするが、「いや、いろよ」というマコーレーにけおされ、「はい、います。ぜひ」と立ち会うことに。
「一体オレになにする気なんだ!」と怖がる男に、マコーレーは「状況がおわかりいただけたようだね」と笑いかけ、「まず、お前さんをシャワーに連れて行く。そして鉗子を使い、お前さんの体を隅々まで検査させてもらう。むろん、全ての裂け目もだ。足の指の間や、へそもね」「やったことあるかい? 楽しいよ」と不気味な表情を浮かべる。怯える男に、ジャックは「メリークリスマス」と同情。マコーレーが男につけているイルミネーション・ライトのスイッチを入れると、画面は真っ暗に。「サンタが街にやってくる」の歌が流れる中、男の悲痛な叫び声が聞こえてくる。
間もなく、画面は監禁部屋の中に戻り、パンツ一丁でクルクル回りながら踊りまくるマコーレーの姿が映し出される。壁にはイルミネーション・ライトが輝き、アメリカの国旗も張られている。マコーレーの体には血のように赤い液体が塗りたくられており、まるでサイコホラー。最後に、髪を振り乱したマコーレーがアップで現れ、両手で顔を挟み、思いっきり「あぁぁぁぁぁ~」と叫ぶ。
『ホーム・アローン』を見た人ならすぐにわかるだろうが、マコーレーは今回のショートドラマで、中年になった『ホーム・アローン』の主人公ケビンを演じている。映画では、押し入った強盗を相手に楽しみながら撃退する姿が描かれていたが、ショートドラマでは親に忘れられたことや意地悪な兄の存在は深い傷となっており、強盗たちは中年になった今でも悪夢となって出てくるほどトラウマになっていると描かれているのだ。
今となっては美少年の面影がないマコーレーだが、カージャック男に対する仕打ちや細かい演出など、作品全体に『ホーム・アローン』の要素が詰め込まれている。最後にクルクル回るシーンも、映画で家中くるくる回っていたシーンと重なり、喜ぶファンもいるよう。「幼児期のトラウマがうまく描かれていて、精神的にくる」「マコーレーの演技がリアルで鳥肌が立った」と、ネット上では大絶賛を浴びている。
まだまだ役者としての存在感を証明したマコーレー。ぜひメジャー映画に復帰してほしいところだが、ミュージシャンとしての活動や友人と楽しくゆるゆると過ごす生活を好んでいるため、今のところはハリウッドに戻る気配はなさそうだ。とはいえ、気まぐれなマコーレーだけに、次になにをするのか、目が離せそうにない。