「かわいく見える服」のアラサーは痛いと明言、「AneCan」が自己否定とともに迷走?
■「AneCan」にまで「こなれ」旋風が……?
アネサーといえば、白やパステルカラー、ミニスカート、ふわふわしたニット、リボン、花柄など、とにかくガーリーで可愛いものが大好きですが、どうやら今年は違うよう。大特集も「これさえ着てればおしゃれにみえる!キャラメル・カーキ・グレー」といったもので、いつもメインで扱われるパステルカラーや花柄は封印です。
スタイリングごとのリードも「優しさをそっとアピール♪」や「大人の甘さを演出(ハート)」といったものに変わってます。昨冬までは、「ピンク、白、キャメル…。とろけるメルティカラーを小物で強めに!」(2015年2月号)や、「とびきり美人に見せてくれるオールホワイト、真冬の白は無敵です(ハート)」(同)なーんて言ってたのに! どういう心境の変化でしょう。
そして、磯山さやかさんが捨て身の戦いをさせられていました。「かっこいい白、かわいい黒で磯山さやかがあか抜ける!」と、若干悪意も感じる特集名でホワイト特集に登場。「ふわふわした白でかわいくしてるアラサーはイタいだけ。」というリードもさりげなく添えられており、去年までの自分たちをさりげなく全否定。そして、ぷにモにおしつけ! アネサーの知恵ですね……! 怖い怖い。
そもそも、ファッション誌の選び方というのは、雑誌のテイストが好き、出ているモデルが好き、その二択が多いと思います。が、ここにきて「AneCan」は立ち位置を大きく迷っているようです。でも、それも仕方ない。「AneCan」が好きなテイストは、どうやら時代と全然マッチしてない!! その上、年齢的にもそろそろガーリーはイタい? と周りの目も気になりだした。だけどだけど、「ファッションリーダーと思われていたいのー! 誰よりも目立ちたいのーー!!」と、若い頃においしい思いをたっぷりしてきた「AneCan」&アネサーたちは叫んでいるのです。
そして、主要モデルの高齢化と結婚・出産……。「AneCan」の土台を揺るがす事態も静かに進行中です。そのためか、ここ毎号、若手モデルの自己紹介にページが割かれています。今月号では「有村実樹が最近『かっこいい』といわれる理由」なんて具合です。スムーズなモデルの世代交代、そして脱・パステル&かわいい路線に読者はついて来るのか? 「い~つまでも~同じ~ところには~いられない~♪」(by 浜崎あゆみ)というのが世の常。さて、この船はどこへ向かうのでしょうか。