恋愛体質な女がMA-1を着るまで……梨花が開拓した「BAILA」的“お仕事コンサバ”とは?
■そして梨花はスピの世界へ?
小説『舟を編む』(光文社)や『まほろ駅前多田便利軒』(文藝春秋)で有名な三浦しをんさんの連載エッセイ「のっけから失礼します」。今回は、いささか威勢の良すぎる寿司屋に行った話で、かといって元気のない寿司屋もいやだし……というような内容。そこで、しをんさんが結論として語っているのが、「職業が人間をつくる、という側面は確実にあると思う。寿司屋さんが魚そのものの活きのよさを体現するのと同じく、最初は適性がないと思っていた仕事であっても、一生懸命に取り組んでいるうちに『その職業に就いている人』っぽい顔つきや身のこなしになっていくことはあるのではないか」ということ。
しをんさんの結論の通り、梨花の「初登場から今月号までの表紙を一挙ご紹介」を見ていくと、当初「梨花がBAILA!?」という反応だったものから、今では立派な「BAILA」というお仕事コンサバ誌のモデルに……というより、いささか通り過ぎて必要以上に男前な、実業家っぽい顔つきや身のこなしになっていることがよくわかります。
近年では、自身のブランド「MEISON DE REEFUR」を立ち上げ実業家としても活躍している梨花。最近ブランド名を「LI HUA」にリニューアルしたのですが、その改名理由も「リーファーをよりリアルに“R”から“L”にする事によって生まれたのが今回のLI HUAこの事によって、私とLI HUAはより繋がっていく」……と最早一般人には、なんのこっちゃかわからないスピリチュアルな世界へまた一歩足を踏み入れた感が窺えます。“R”から“L”にすると何が「よりリアル」になるのか、「私と繋がっていく」のか、どうしてもわからない! 「モデル」というフィールドから「実業家」へ、そしてその先へ……梨花のメガ進化にこれからも期待です。
ということで、梨花特集の8ページでおなか一杯の今月号。ほかにも、今月号には作家・柚木麻子さんプレゼンツの着回し企画の第3弾が掲載されています。今回のあらすじは、田舎で実家の農業を手伝いながら売れないミステリー作家をしている絵美里が「ミステリー文学賞」にノミネートされたため上京をするというストーリー。「農家手伝い×ミステリー作家」という職業が、どのような人間をつくっていくのかとっても気になるところですが、ぜひ実写化された際は、やっぱり梨花に萩原流行的デニム&テンガロンハットで演じていただきたいです!!
(ルイーズ真梨子)