「ar」創刊20周年記念号、“内輪ネタと編集者アゲのどんちゃん騒ぎ”でいいの?
今月号は「ar」(主婦と生活社)創刊20周年記念号。ということで、平素から浮かれ気味の「ar」が、よりいっそう「祭り」とばかりに浮かれ騒いでいます。20周年記念企画「ウラアール」では、「なんでもarアワード」と題し、モデルをはじめ、フォトグラファー、スタイリスト、ヘアメイク、ライターといった裏方に至るまで何人も顔出し登場し、賞をあげています。
その賞というのが、「いつでも真剣勝負で賞」「スタイリングに愛があるんだよ大賞」「取材力最強・最高大賞」などなど、制作側として当たり前じゃんというものから、「撮影中に人生相談にのってくれるで賞」「飲むとめちゃくちゃ気前よくなるで賞」といった内輪ウケのものまで……。その浮かれ具合が、読んでいてツラくなりました。
しかし、雑誌が売れないと言われて久しい昨今、たとえ、空騒ぎだとしても「雑誌作りの現場はこうしたワイワイ、キャピキャピしているよ、インカレサークルみたいだよ」と若者たちに知らしめていくことは必要なことなのかもしれません。あこがれることを待っていては先細りするだけ。“憧れ”は自分で作り出してナンボですね。
<トピックス>
◎ウラアール
◎働く服をもっと可愛く!!
◎ar girlのおしゃれスペック大調査
■有村架純ちゃん、気を遣いすぎです
とにかく創刊20周年ということで、おめでたい「ar」。カバーガールの有村架純にもグラビア冒頭でお祝いを語らせています。いわく「arはどの雑誌よりも、色があって独自の路線を確立されてるイメージ(はぁと) それができるのってスゴい! 許容範囲とか、安定安心というところを逸脱しているのがarだと思います」「arは振り切っているイメージもあるんですが、女の子が大好きな“キュン”とする世界観を表現していらっしゃるので、そのまま“可愛い道”を突っ走ってほしいです!」。誉めすぎです。誘導的に言わせているのか、有村がよほどデキる子なのか、ライターが適当に書いたのかわかりませんが、「独自路線」「安定安心というところを逸脱している」「振り切っている」は、おフェロの一般化とマンネリ化で飽きが見えだした中、最高の賛辞ですね。
さらに、前述した20周年記念企画「ウラアール」では、編集部の様子をイラストつきで解説。「ビールはガソリン」「夜が深まるとともに下ネタが加速する」とのことで、ああ、だから「ar」は、居酒屋で2時を回った頃に出てくるようなコピーばかりなのか……と納得しました。「生理痛アンサー」「Oh! YES YES YES おフェロ人生」なんて、しらふでは考えつきません。