コラム
今井舞の「週刊ヒトコト斬り」

ラグビー日本代表、南アフリカへの勝利に沸く芸能界に現れた大物の祝詞

2015/09/25 21:00

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎なべやかんも経験者
 南アフリカに劇的勝利で盛り上がったラグビーワールドカップ。今のところ三日天下だが。ブームに乗り遅れるなと、マネジャーやってた桐谷美鈴、小学校の頃部活でやってた嵐・櫻井翔と、芸能界でも針小棒大に関わりを自己申告。「高校時代ラグビー部」という一点突破で現地応援団長に送り込まれた舘ひろしのにわか感たるや。

 そんな中、「ルールもわからないけど」と堂々と宣言の上、南ア戦勝利にTwitterで喜びの声を上げた内海桂子。「今日の日本軍は特に素晴らしく見事勝利をつかんだ」。……何から教えたらいいのか。とりあえず真正面からはRTがしづらい。

◎気をしっかり持って
 「児童ポルノを認めないと、アグネス御殿が血まみれになりますよ」と、アグネス・チャンのTwitterに書きこんで逮捕された中学生。小児性愛者の憤怒ではなく、「慈善活動してるのに豊かな生活をしているのが許せなかった」というのが動機らしい。ふむ、なるほど。いや、なるほどってことはないが。

 でも今回の件は、何かこう、「アグネス・チャンから派生する独特の匂い」みたいなものを浮き彫りにした感じがするな。自分は絶対安全地帯にいて、上から目線でヒステリックにワーワーキーキー。「ユニセフ」と「日本ユニセフ」との違い。犯人逮捕の知らせを受けての取材で見せたしっかりとした巻き髪。何十年も日本に住んでるのに、相変わらずたどたどしい日本語。本当に、セルジオ越後とアグネス・チャンの日本語はどうなってんだ。等しくやる気ゼロってことなのか。日本をなめるな。

 いかん、気を抜くと中学生の目線とシンクロだ。アグネス・チャンを恐喝しちゃダメ。だって最後はアグネス・チャンに同情されちゃうんだぞ! シンクロついでに、このメッセージが、模倣犯に抑止効果があることを願って。

◎心の防波堤
 倒れるだけで腹筋ワンダーコア~♪ のCMにずっと登場している剛力彩芽。別に剛力彩芽の体にあこがれて購入する人間もいないだろうし、CM出演が本人のイメージアップにつながるワケでもない。「剛力彩芽、こんなCM出てんだ(笑)」というベクトルからの商品名喚起。それだけピンポイントで狙ったCMである。ま、そういう意味では効果アリだが。

 最新作では、新色登場を謳う剛力彩芽が、顔だけ切り抜かれたアップで「新色出た! わ~い!」と叫ぶ。「新色出た!」までだったら大して印象にも残らなかったと思うのだが、最後の「わ~い!」のヤケクソ感が、ちょっと沁みる。ゴリ押し、バーター、低視聴率、ファンいるのか、そんなダンスはやってねぇよ、つのだじろう顔、聞こえてくるあらゆる雑音を跳ね返す、防音バリアとしての「わ~い!」。好きなだけ大きな声で叫んだらいい。剛力彩芽も、また生きているのである。

今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。

最終更新:2019/05/22 16:26
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