サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」辺見マリがえみりに与えた“不安” コラム 仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」 拝み屋に洗脳された辺見マリが、娘・えみりに与えてしまった“不安”という借金 2015/09/17 21:00 辺見えみり女のためのテレビ深読み週報辺見マリ 『Real Emiri Style Book』/集英社 羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。 <今回の芸能人> 「ママには守ってくれる人がいない」辺見えみり 『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系、9月14日放送) 冷戦時代、アメリカとソ連は自国の利益のために、各地で非合法活動を含んだ諜報活動をくりひろげてきた。命を落とした自国の工作員のために報復を仕掛けるとき、ソ連の用いる罠には「徹底して家族を狙う」という特徴があったという。奥さんを寝取って子どもを誘拐する、事故死させるなどその方法は多種多様だが、「家族を攻撃することは、生まれてきたことを後悔させるほどの、ダメージにつながる」からだそうである。 愛する人がいるということは、弱みを持つことと同義だが、この心理を利用するのは、諜報機関だけではない。カルトや犯罪集団も、こういった“人の弱み”に付け込むことを手段とする。歌手・辺見マリもその被害者の1人だ。『しくじり先生 俺みたいになるな!!』で明かしたところによると、娘である辺見えみりの目が見えなくなる、息子がグレる、母親が寝たきりになると、自称・拝み屋の女性に予言され、それらを防ぐため、現金を差し出すようになったという。被害総額は5億円。お金がなくなると、銀行や知人に借金をし、自宅を売却し、蛇をカラダに巻き付けたヘアヌード写真集も発売し、それでも足りなくて、えみりのギャラにまで手をつけたという。洗脳が解けた現在、マリは家族を思うがあまり、家族を傷つけたと振り返っていた。 洗脳の専門家によると、こういったケースは組織的な犯行であることが多く、マリの場合、男性マネジャーと拝み屋が結託している可能性が高いと分析していた。家族を含めた個人情報、収入などを知るマネジャーに裏切られたら、タレントはひとたまりもない。不可抗力的な災難だったが、マリの“ある気質”は、拝み屋を含めた詐欺集団には、特に好都合だったことだろう。 その気質とは、強い“不安感”である。家族のことを思えば、ましてや母親なら、不安になるのも当たり前のことだと思う人もいることだろうが、“不安”と“心配”は似て異なる。“心配”は事柄から生まれるから理屈で解決できるが、“不安”は感覚から生まれるので、他人や理屈が解消することができない。 具体例を挙げると、えみりが失明するかもしれないと拝み屋に言われ、実際にえみりの視力が大幅に低下したことから、マリは拝み屋を信じてしまうようになるが、“心配”派なら、えみりを眼科に連れていき、医師に視力低下の原因が何であるか、失明のリスクがあるのかを説明をしてもらえば、納得する。 12次のページ Amazon 『Real Emiri Style Book』 関連記事 二科展入選の押切もえが陥る、“努力”の落とし穴――なぜ自分を磨いても自信がないのか?藤原紀香、愛之助との交際宣言ブログから漏れ出た「私ってロイヤル」な自意識男友達・バカリズムにまでヤキモチを焼く、“サバサバ女”YOUの底なしの所有欲脱チャラ男のオリラジ・藤森慎吾、それでも田中みな実との破局を予感せざる得ないワケ堺正章という“ややこしいオッサン”に慣れない森星に感じた、女子アナ・小林麻耶の本当の実力