[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」9月22日号

作り置きのおかずに、帰り道のダッシュ……「婦人公論」の“トクする働き方”が女性を追い詰める!

2015/09/19 19:00

 「私の中に『仕事をしない』という選択肢はなかった」と経済的には問題のない川崎が、働かないけど浮気はする夫と、どうして別れないのか。「いつも機嫌が良くて、一緒にいると元気になれるところかな。あと愚痴を嫌がらずに聞いてくれるところ、そして私の気分を敏感に察知してフォローしてくれるところなどでしょうか」「私は彼のことを、ペットのように私を癒してくれる存在だと思っています。アレクは自分がそのような存在であることを自覚していて、自分にできることをしてくれている」

 “仕事こそ男の命”というプライドも、“女たるもの家事育児を完璧に”という呪縛もない、ある意味高い次元のコミュニケーションを求め合う夫婦。そしてこの一言「結婚生活は、一緒にいて窮屈だと感じるようになったらおしまい。彼と過ごす時間が心地いいものではないなら、二人でいる意味はないですから」。夫が一秒でも早くあの世へ行くことを願いつつも別れない「婦人公論」読者にとっては、なかなか魂を揺さぶられる言葉ではないでしょうか。

 主婦にとって「働く」ことは大変なことです。でも「大変」にしてるのはほかならぬアナタなのかもしれない……そんなメッセージを、今号の「婦人公論」から感じてしまったのでした。
(西澤千央)

最終更新:2015/09/19 19:00
婦人公論 2015年 9/22 号 [雑誌]
母親がいない夕食って、子どもにとっては店屋物パーリ―だぜ?