サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー働く母・妻を追い詰める「婦人公論」の特集 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「婦人公論」9月22日号 作り置きのおかずに、帰り道のダッシュ……「婦人公論」の“トクする働き方”が女性を追い詰める! 2015/09/19 19:00 女性誌速攻レビュー婦人公論 地方公演で10日間家を空けるときは、10日分の食事を作る(いつなにを食べるかといったメモ付き)。妻が、母が外で働くことの喜びを語りながら、一方で女が働くしんどさを激しく喚起させます。10日分の食事の話には続きがあり、帰宅して冷蔵庫をのぞいたら、作り置きの食事は手つかずで残されていたんだそう。女を働きづらくさせているのは、ほかならぬ女自身なのかもしれません。 ■窮屈さを感じたら結婚生活はおしまい そんな濱田のインタビューと対照的なのが「吉田鋼太郎 女性に愛想を尽かされても役者だけはやめられない」です。昨年、NHKの『花子とアン』でブレイクした吉田。タイトルから、「仕事は男のロマン」といった匂いがプンプン。バツ2で現在独身。「場合によっては1000人以上のお客さんに芝居を見せると、精神的にも肉体的にもかなり削られます。心も身体も芝居にどっぷり浸かっているので、どこかで1杯飲んでクールダウンしないことには、家には帰れない。ところがその1杯のつもりが長引きすぎてしまい――そんなふうだから、女性に愛想を尽かされてしまったりして」。片や仕事が終わったらダッシュで家に帰ることを己に課す女と、片や職場から家に直行できるような単純な仕事じゃないんだよと言っちゃう男。同じ俳優という職業でもエライ違いです。 そしてこれらインタビューの後に読むと爽快感すら覚えるのが、巻末の小特集「このまま卒業? “性”と“愛”」にある「川崎希 稼ぎがなくても浮気をされても私が彼から離れられない理由」。元AKB48のメンバーで、現在はアパレルブランドやネイルサロンなどを経営する川崎。最近では夫でモデルのアレクサンダーとともにバラエティ番組にも多数出演しています。川崎はアレクサンダーが「妻の稼ぎで食べているヒモ夫」と呼ばれることについて、「私もアレク自身も、バラエティ番組でそう呼ばれるまでヒモだなんて思ったことがなかったので、最初は驚きましたね」。というのも川崎の母も、祖母も“保険の外交員としてバリバリ働きながら家計を支え、働かない夫とはその後離婚”したタイプ。父親はバツ5! 「アレクも父のことを『ヒモ先輩!』と呼んで意気投合しています」と言いますから、血は争えません。 前のページ123次のページ Amazon 婦人公論 2015年 9/22 号 [雑誌] 関連記事 女性のあこがれ「老後の女子会」のツライ現実? 「婦人公論」で露呈した、世代で異なるその中身「婦人公論」に黒柳徹子が登場、終活・断捨離を軽やかに飛び越える死生観「消えろ! あんたの役目は終わった!」、定年夫を持つ「婦人公論」妻たちの本音「いい妻・母・嫁」願望を叫び飛ばせ、と真面目に語る「婦人公論」「婦人公論」の「女が嫌いな女」は、まさに読者そのものという強烈ブーメラン