サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「DRESS」リニューアルの結果は カルチャー [女性誌速攻レビュー]「DRESS」10月号 「DRESS」が一大リニューアル! 正体不明の新テーマ「つかむ女」が意味するモノ 2015/09/08 19:00 女性誌速攻レビューDRESS 「DRESS」2015年10月号(幻冬舎) 一大リニューアルを迎えたという今月号の「DRESS」(幻冬舎)。特集は「つかむ女の全技術。」です。リード文には「『あの女性、最近つかんでいるよね』。そんな言葉が会話に出てくることがある。」と書いてあります。うーん、そんな会話したことないけど、世間的にははやっているのかと思い「最近 つかんで」でネット検索してみました。「最近、つかんでいるものを落としたり、飲み物をこぼしてしまいます、ストレスでしょうか」という20歳の方の相談が一番最初に出てきました。なんだか寂しい気持ちになりました。 <トピック> ◎つかむ女の全技術。 ◎DRESS読者のみなさん。「つかむ女」になりたいですか? ◎生涯嫁入り前 ■運や縁、友達の心、未来を「つかむ」 さて、そんな「つかむ女」。一体何をつかむのかというと、己、運や縁、女っぷり、自分の使命、大切な友達の心、未来、スマートなビジネステクニック、人の心と、さまざまな対象物が誌面に出てきました。「何を」がいまいちわからないページもあって、とにかくなんでもかんでもつかむで締めくくり、「つかむ女」という言葉を売り出し中という号です。 「DRESS読者のみなさん。『つかむ女』になりたいですか?」という緊急編集会議では、「つかむ」という言葉のイメージについて語り合っています。それによると、「能動的」「積極的」「前向き」「自分に必要なものがわかってる」「余裕があって自然体の女性」だそうです。ここでは、まず「つかむ」という言葉ありきで、そのイメージについて語り合っていますが、この様子を読んで想像するに、編集部で「DRESS」にふさわしいキャッチコピーは何かを話し合い、出てきた言葉が「つかむ女」だったのではないでしょうか。「Independent Women」や「DRESSな女」「オヤジョ」といった歴代コピーの代わりに、新生「DRESS」を象徴する言葉になるのでしょうか。 それにしても「つかむための全技術」を知りたい女って、つまりは今まで全然つかんでいなかったってことなんじゃ……。誌面ではいろんなものをつかんでいて、その秘訣を語るセレブな方々がたくさん登場。一方で読者はつかんでない女たち……なんだか暖かくて明るいビルの中をのぞき込む、かわいそうなマッチ売りの少女のような。 12次のページ Amazon 『DRESS(ドレス)2015年10月号[雑誌]』 関連記事 「女は浮気されたらすぐわかる」編集長のオンナとオトコ論が寒々しい「DRESS」“フランス婚こそ自由”と妄信する「DRESS」のぼんやりしすぎの結婚特集「産まない」を選択した女性を語る「DRESS」に抱いてしまった“モヤモヤ”の原因幻冬舎に売却された瀕死の「DRESS」、「自分にご褒美」企画の虚しいハイテンションと迷走各星座の著名人が鏡リュウジと対談……? 「DRESS」のモヤッとする占い大特集