2015年4月期ドラマのワースト&ベスト

佐藤健『天皇の料理番』、17.7%でSMAP・木村超え! 春ドラマ視聴率ランク1位に

2015/07/16 13:00
150714tenno.jpg
『天皇の料理番』(TBS系)公式サイトより

 4月にスタートした民放の春ドラマ(午後8~10時台)がそれぞれ最終回を終えた。視聴率ランキングでトップになったのは佐藤健主演の『天皇の料理番』(TBS系)で、途中まではSMAP・木村拓哉主演『アイムホーム』(テレビ朝日系)が1位で完走するものとみられていたが、“高視聴率男”も今クールトップを逃す結果となった。

 初回15.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)でスタートした『天皇の料理番』は、佐藤が包丁さばきなど手元の吹き替えなしでの演技に挑戦したほか、主人公の兄・周太郎を演じた鈴木亮平が、病魔に侵される役のため20キロの減量を行ったことも話題に。2話から4話までは11~12%と失速したものの、5話で14.5%に盛り返し、9話で16.7%に上昇。7月12日に放送された最終話は自己最高の17.7%を叩きだし、平均視聴率で『アイムホーム』をおさえて春ドラマ首位に輝いた。

 その『アイムホーム』は平均視聴率14.7%を記録し、『天皇の料理番』とは0.1%の僅差で2位に。初のテレ朝連続ドラマに挑戦した木村は、事故の影響により、妻(上戸彩)と息子(高橋來)の顔が“仮面”に見えるという主人公・家路久を熱演。視聴者からは「今回のキムタクの演技はよい」と、高評価の声も目立った。視聴率は初回16.7%を記録したが、以降は14.0%、13.5%、12.6%と下降。しかし、5話で14.5%に回復すると、9話で16.5%をマーク。最終話は19.0%で、木村の底力を感じさせるラストとなった。

 ベスト3位は堺雅人主演『Dr.倫太郎』(日本テレビ系)で、全10話の平均は12.7%だった。初回13.9%を記録後も13%台をキープしていたが、5話では10.8%にまで転落。6話から9話までなんとか11~12%と持ちこたえ、最終話は13.0%で終了した。

 一方、ワースト3位に入ってしまった作品は、全話平均6.6%を記録した阿部サダヲ主演『心がポキッとね』(フジテレビ系)。初回は10.4%と2ケタのスタートを切ったが、その後は1ケタにとどまり、8話で最低の5.1%を記録。共演の山口智子には「大袈裟な演技が時代遅れ」との酷評が出るなど視聴者を取り込めず、裏の『Dr.倫太郎』に完敗した。

 ワースト2位は、元AKB48・大島優子の連ドラ初主演作『ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~』(TBS系)で、全話平均は6.4%だった。今作では「暴力団離脱者電話相談室(足抜けコール)」で働く警察官の主人公・永光麦秋を演じた大島。もともと女優志望とあってアクションシーンにも体当たりで挑んだが、残念ながら裏の『アイムホーム』という強敵に勝つことはできなかった。


 そして、春ドラマ最下位となってしまったのは、稲森いずみとAKB48・渡辺麻友のW主演ドラマ『戦う!書店ガール』(フジテレビ系)。初回から6.2%の最下位でスタートし、7話では自己最低の3.3%を記録。出演者の木下ほうかの公式ブログでは「全10話」と告知されていたが、6~8話まで3週連続3%台という歴史的な大コケを見せており、全9話での終了は低視聴率による“打ち切り”とみられている。奇しくもワースト1・2位が現AKB48と元AKB48の作品で固まってしまった。

 このほか、嵐・相葉雅紀主演の月9ドラマ『ようこそ、わが家へ』(フジテレビ系)は、平均12.5%で4位にランクイン。初回13.0%を獲得した後は10~12%と低迷し、7話では13.4%の“初回超え”を果たしたものの、『Dr.倫太郎』には追いつけず。最終話は自己最高の15.0%で幕を閉じた。

 ワースト3位以内に2作も入ってしまったフジドラマは、すでに放送が始まった夏ドラマも出足はイマイチ。堤真一主演『リスクの神様』が初回7.0%、北川景子主演『探偵の探偵』は初回11.9%、特にEXILE・AKIRA主演『HEAT』は初回6.6%、2話で早くも3.9%に落ち込んだ。20日にスタートする福士蒼汰主演の月9『恋仲』の視聴率にも注目が集まる。

【2015年春ドラマ(午後8~10時台、民放5局)平均視聴率一覧】
1位『天皇の料理番』(TBS系・日曜午後9時)全12話/14.8%
2位『アイムホーム』(テレビ朝日系・木曜午後9時)全10話/14.7%
3位『Dr.倫太郎』(日本テレビ系・水曜午後10時)全10話/12.7%
4位『ようこそ、わが家へ』(フジテレビ系・月曜午後9時)全10話/12.5%
5位『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日系、水曜午後9時)全10話/11.9%
6位『ドS刑事』(日本テレビ系・土曜午後9時)全11話/9.3%
7位『マザー・ゲーム~彼女たちの階級~』(TBS系・火曜午後10時)全10話/8.8%
8位『ワイルド・ヒーローズ』(日本テレビ系、日曜午後10時30分)全10話/8.7%
9位『3匹のおっさん2~正義の味方、ふたたび!!~』(テレビ東京・金曜午後7時58分)全8話/8.6%
10位『アルジャーノンに花束を』(TBS系・金曜午後10時)全10話/8.5%
11位『医師たちの恋愛事情』(フジテレビ系・木曜午後10時)全11話/8.4%
12位『京都人情捜査ファイル』(テレビ朝日系・木曜午後8時)全6話/6.8%
13位『心がポキッとね』(フジテレビ系・水曜午後10時)全10話/6.6%
14位『ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~』(TBS系・木曜午後9時)全10話/6.4%
15位『戦う!書店ガール』(フジテレビ系・火曜午後10時)全9話/4.7%

※平均視聴率は単純平均視聴率(全話合計÷放送回数)。小数点第二位以下を四捨五入。


最終更新:2015/07/16 13:00
『天皇 (SPA!BOOKS)』
9位に食い込む『3匹のおっさん』人気に動揺