カルチャー
「お前より私のほうが繊細だぞ!」×「ジェーン・スー 相談は踊る」刊行記念対談
光浦靖子×ジェーン・スーが語る“相談”の極意「笑ってあげることが一番の解決策」
2015/07/07 19:00
『ジェーン・スー 相談は踊る』(ポプラ社)
■不倫の悩み、アリかナシか
――おふたりの著書を読むと、不倫の悩みに対して厳しく対応されていました。光浦さんは妻がいる男性側に対して「自分さえよければいいのか」、ジェーンさんは独身女性側に「我慢の投資は回収できない」「純粋に好きって気持ちは法律の前では無力」とバッサリ斬っています。
スー 不倫は女性が独身の場合、損する確率が圧倒的に高いんですよ。20代後半から30代のいい時期を未来の描けない相手にハマって失ったり、経済的に余裕のある妻帯者に甘やかされていい寿司しか食べられなくなったり。嗜好が高級になっちゃうと、そのあと同世代の男性と付き合えなくなって、ずっと不倫ばかり続けたりする人もいる。楽しいかもしれないけど、あとから取り返しがつかなくなっても大丈夫? 損をするのはあなただよ、とまじめに警鐘を鳴らしている人があまりいないから、厳しく聞こえるのかも。
光浦 私は別に、不倫に厳しいわけじゃないですよ。お悩み相談してきた男の文面に腹が立っただけ。不倫自体は、なにもなくて朽ちていくよりは、一瞬でも燃え尽きた方がいいかなと思っています。
スー 「なにもないよりいい」って、不倫している当事者が自分を納得させるために使う言葉ですよ。
光浦 そう? 私みたいに40越えても「いつか王子様が現れる」とただ待っているより、不倫している方が楽しいんじゃないかなと思うけど。
スー 同じはかりで比べられませんが、王子様はいませんよ。それだけは、はっきり言えます。
光浦 でも、いつかご縁があるんじゃないかと……。
スー もちろんご縁はあるかもしれないけど、王子様はいませんよ(笑)。
(後編につづく)
最終更新:2015/07/07 19:09