[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」4月14日号

「婦人公論」で大塚家具・久美子社長が語った、父への思いと家族の軋轢

2015/03/28 16:00
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「婦人公論」(中央公論新社)4月14日号

 大正5(1916)年創刊の「婦人公論」、来年で創刊100周年です。今号には「婦人公論」の大いなる遺産というべきアーカイブから、こんな対談が紹介されています。1985年「婦人公論臨時創刊『一冊まるまる瀬戸内寂聴人生相談』」より、「宇野千代×瀬戸内寂聴『こんな相談をしてほしかった』」です。齢62と女の脂ノリノリの寂聴先生と、まだまだ「いい男を見たら、ときめきます。88歳になってもね」とのたまう宇野先生。人生相談の「名回答者」として知られる作家2人の対談とあって、リスペクトの中にもバチバチ漂う人生問答となっております。

 宇野先生が“夫が浮気してるというお悩みばっかりで、たまには夫がいるけど他にも好きなオトコができたっていうお悩み聞きたいわ~”と言えば、寂聴先生も負けじと“2人の人を同時に好きになるなんて純粋じゃないとか言われるけど、純粋ってそんなもんじゃないし~”(※共に筆者意訳)と言う。「イケてるメス」感ハンパないっす。この対談から30年、「婦人公論」を見れば婚外恋愛に浮かれ、大人の恋に悶える中年女性たちがいっぱい。先生たちが望んだ未来に近づいているのでしょうか。

<トピックス>
◎宇野千代×瀬戸内寂聴「こんな相談をしてほしかった」
◎特集 年を重ねても老けこまない人の秘訣
◎大塚久美子 父には、私の一番の理解者でいてほしいのに

■結局いつもの「恋」という解決法

 さて、今号の特集は「年を重ねても老けこまない人の秘訣」です。リードには「体に衰えが忍び寄る年頃でも溌剌と元気な女性たちは、どんなことに気をつけてその若さを保っているのでしょう」とあります。ということで、老化度チェック、40代からとるべき栄養素、スタイリスト直伝の50代テッパン着こなし術など、一歳でも若く見られるためのさまざまなトレーニングが紹介されています。“年を取るって素敵なこと”と言いながら、見た目はできるだけ若くいたい。しかし若作りしているとは思われたくない。私たちは中年を迎えてからこんな引き裂かれた欲望と戦わなければならないのです。「婦人公論」で婚外恋愛を推すのも、女性ホルモンを崇めたてるのも、つまるところは“年は取れども老け込まず”の精神に他ならず。


 そんなことを思わずにいられないのが「まさに『肉食』派! 村山由佳さんの血管年齢を調べたら」。作家の村山由佳氏がアンチエイジングドックで筋年齢、血管年齢、神経年齢、骨年齢、ホルモン年齢を測定するという企画です。「この1~2年、ほとんどスポーツはしていませんし、執筆で48時間の徹夜はザラ。途中でトイレに立つと、張りつめている意識がプツッと切れてしまいそうで、我慢したあげく膀胱炎になったことも」と不摂生な生活を告白している村山。さらに「しゃぶしゃぶか焼肉か、どちらか一つに決められないので、二口コンロにお鍋とフライパンを並べ、仁王立ちで両方作ったりする」ほどの肉食派だそう。しかし「村山さんはどれも50歳という実年齢より若いうえに、極端な偏りがなくて理想的。(中略)ホルモン値は測っていませんが、お肌のツヤとハリを拝見する限り、問題ないでしょう」とドクターから太鼓判をもらうと俄然テンションアップ。

婦人公論 2015年 4/14 号 [雑誌]