サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「BAILA」にエルメスバッグ登場の怪 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「BAILA」3月号 アラサー向け「BAILA」に70万円のエルメスバッグ! 分不相応すぎる提案の意図とは? 2015/02/27 20:10 女性誌速攻レビューBAILA この世代のワードローブの変化は、部下への威厳もさることながら、上司への「決して腰掛け社員などではなく、結婚後・出産後も働き続けますよ!」という意思表示でもあると思うのです。いつまでも部下と同じような「かわいい」服装はしていられない、しかし実際には給与は新卒時とあまり変わらず、被服費を上乗せできる余裕はない……というのが正直なところなのではないでしょうか。 その背景を受けてもう一度「高見え」を考えてみると、「ブランドバッグ」とは、それを持つことで「大学生風チープファッション」を「私、このファッション好きで着てるの!」というアイデンティティに昇華させられるアイテムになり得ます。決して高い服が買えないわけじゃないのよ、という自己弁護をすることで、「立場的に痛い服装」を「私らしい服装」へ変えることができるのです。「ワードローブ大人化失敗女子」に対して、自分の立場に全方向から折り合いが付けられるアイテム、それこそが一球入魂したブランド物であり、「高い女」ではなく、「高見え」につながるのではと思います。 ■「BAILA」の売りは現実感! さて、長々書いてなんとか「BAILA」における「ブランドバッグ」の正当性を考えてみましたが、だからと言ってやはり、筆者はエルメスを●回ローンで買おうとは思えません。それならばブランド物ではないけれど、造りのしっかりした「持ってるだけでバリキャリなバッグ」の方が、よほど「BAILA」読者にとっては実用的な「高見えバッグ」になるのではないでしょうか。「実用的ファッション雑誌」として大きな支持を得ていた「BAILA」にしては、やはり「現実感」という点において期待外れな印象が拭えませんでした。 今月号を見てみると、全体的に「よし、実際にやってみよう!」と思える企画が少なく、グラビアありきのページが多かったです。もともと筆者が「BAILA」に興味を持ったのも、仕事に使えるアイテムが多いから。雑誌の口コミを見てみても、やはり「無理ない価格帯」や「実用的」という部分を評価しているものが多いように感じます。 意外に、私生活に口を出さない、あくまでもお仕事ファッションに特化した雑誌というのは少ないもの。「これからも『BAILA』は、実用的ファッション雑誌のトップを走る存在でいてほしい!」という勝手な願いを込め、来月号の「高見え」特集、「頑張っていないのに高そうに見えるから 春は『シャツ』を極める」を楽しみに待ちたいと思います。 (ルイーズ真梨子) 前のページ123 最終更新:2015/02/27 20:10 Amazon 『BAILA(バイラ)2015年 03 月号 [雑誌]』 スギちゃんのデニムイズムは梨花が受け継いだから!! 関連記事 「BAILA」の新女性像「外側は女らしい、内側男前」、10年前の『anego』ブームとの違いとは?平成世代迎合を図った「BAILA」、「BUZZってる」のセンスに感じたアラサー雑誌の必死感オシャレ・マウンティング命の「Gina」が掲げる“イイ女”って、結局は旦那・子持ち!?コンサバもギャルも嫌!? 喧嘩上等の「美人百花」が抱える“美人”になり切れない葛藤ド根性美容、尽くすダッチワイフ論、自己満足のバレンタイン……「ar」のモテ思考がツライ 次の記事 大塚家具のお家騒動に嗅ぎとる決裂理由 >