カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「steady.」9月号

「女子アナで親が高橋英樹」を人生のデメリットとして語る、高橋真麻と「steady.」の親和性

2014/08/20 21:00

■見えてこない「steady.」の理想像

 そんな「steady.」今月号の第一特集は、「アラサー女子の3大お悩み全解決!」という、悩みがちな「steady.」らしさ爆発の企画。1,000人のアンケート結果によると、彼女たちのファッションの悩みは、「コーディネートのマンネリ」「スタイルをよく見せたい」「いまの自分ににあう着こなしがわからない」の3つだそうです。

 中身的には、なんてこたぁない、小物を工夫して着こなしの幅を広げようという企画なのですが、「steady.」だと、「なんかコーディネートがわかんなくて、マンネリコーデで通勤しちゃってどうもすいません……」「しかも若作りに見えていますよね」「これ、なんとかした方がいいですよね」とでも言いたげな、下からのモチベーションで企画が成り立っているのが象徴的です。これが例えば「VERY」(光文社)だったとしたら、「私たちは、主婦だからこそ、このコーディネートを着るんです!」とでも言いたげな、「私が着るから意味がある」という上から目線で、コーディネート企画が展開されるのに。「steady.」には、「○○だから」と誇りを持つ肩書きがないのかもしれません。しかし自信満々な人たちの方が、いわゆる“勝ち組”になる現実を考えると、「steady.」の“目指すべき”理想の女性像とは、一体何なのでしょうか。

■まおみ復帰が「steady.」を変える?

 今月号で気になったのは、4月に第一子を出産した優木まおみさんが、モデルとして復帰したことでしょうか。子育ての苦労や産後太りの解消法など、ママになった気持ちを語っています。読者へのメッセージとして、「30歳前後って人生がめまぐるしく変わってくる時期だと思うけど、一緒にがんばりましょう」と語っています。どちらかというと、あまりにめまぐるしくなくて、どうしたらめまぐるしくなるのか悩んでいそうな「steady.」読者には、そんなエールは筋違いな気も……?

 優木さんの復帰に引っ張られるように、今月号では、“ママ色”が強くなった印象です。同じくママになったスザンヌさんも、「スザンヌさんのママStyle」というページに登場。「ママになったらこなれカジュアル!」などど、「ママになったから」こその発言をしていました。また、「働くママの理想と現実」という読み物ページもあり、これから「めまぐるしく変わるであろう」人生について、ああでもないこうでもないと先回りして、読者を心配させています。

 「staedy.」は恋に不器用で自己肯定感のない独身OL向けの雑誌で、そこには同時に「いつかは結婚して、ママになりたいなあ」という漠然とした願望が漂っていました。“ママ”優木さんの復帰によって、「めまぐるしく変わっていく人生」をぼんやり夢想するページが、今後も増えていくのでしょうか。「steady.」に、ママたちがどう関わってくるのか、来月号から要チェックです。
(芦沢芳子)

最終更新:2014/08/20 21:00
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