サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー女子アナ・高橋真麻と「steady.」の親和性 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「steady.」9月号 「女子アナで親が高橋英樹」を人生のデメリットとして語る、高橋真麻と「steady.」の親和性 2014/08/20 21:00 女性誌速攻レビューsteady. 「steady.」2014年9月号(宝島社) 「steady.」(宝島社)レビューでは、この雑誌がいかに「自分に自信がない」「人目を気にしている」女性像に向けた雑誌なのかを書いてきました。普通、女性誌はポジティブで前向きなものなので、ここまで自己肯定感がない雑誌も珍しいと思うのですが、実は日本全国のアラサー女性にも、この「steady.」読者のような女の子はいるはず、だからこそ存在意義があるわけです。 しかし女性誌の定番である女性タレントの連載コラムでは、さすがに「steady.」色を出すのは難しいのではと思っていました。「私なんて……」と自信がないタレントというのも、なかなかいないものですから。ところが、現在「steady.」で連載中の高橋真麻さんは、まさにそんな「steady.」らしさを踏襲するコラムを書いているのです。 <トピック> ◎高橋真麻のエブリデイポジティブ! ◎アラサー女子の3大お悩み全解決! ◎働くママの理想と現実 ■真麻、落ち着いて! そんな真麻さんの連載タイトルは「高橋真麻のエブリデイポジティブ!」というテンションの高いものなのですが、実際の内容は“真逆”です。例えば「学生時代の経験不足からくる自信のなさが原因」で「32歳なのに、恋をすると中学生や高校生がするような恋愛の仕方しかできない」とのこと。また、「今まで一人の方としかおつきあいしたことがないけれど、その時は相手の好みに100%合わせようとしていました。彼の好きな音楽を聞き、本を読み、彼色に染まろうとしていたんです」という自信のなさっぷり。恋に不器用な「steady.」読者は多そうなので、共感を呼びそうな内容ではあるのですが……。 気になるのは、このコラムの締めの言葉。「女子アナで三枚目キャラで、恋愛経験少なくて、親は高橋英樹、その上目力が効いているという五十苦を抱える私。こんな私ですが、この連載中にいいご報告ができるようにと願っています」とのこと。恋に奥手で自信がないのは「setady.」読者と重なりますが、それ以外は、五十苦と言いつつもメリットでしかないような気がします。 メリットまで無理やりデメリットに変えてしまう不器用さ……普通、女性誌のタレントコラムは、読者にアドバイスを与えるものですが、「steady.」読者には、真麻さんに共感しても、お手本にしない方がいいのではと思わずにはいられませんでした。 12次のページ Amazon 『Steady.(ステディ)2014年 09月号 [雑誌]』 関連記事 「steady.」の“痛いお局OLエピソード”が満たす、アラサー女子の欲望とは?「結婚していただく」という価値観から脱せない? 「steady.」読者の苦々しい結婚観自称「メンヘラホイホイ」男登場で、真面目な「steady.」が一気に下世話に「夫の肩書き」「出会い方」を省略、「steady.」結婚式企画の淡白さ20代OLに憧れの気持ちを抱かせない、「steady.」の脱・カリスマ主義とは?