“シワ”を恐れるゆえの真顔はホラー!? 劣等感で表情をなくした女への「顔ダンス」のススメ
それ以来、表情筋というものを大事に考えている私は、周りの30歳過ぎの女子たちに「真顔禁止令」を発令している。というのも、ある女友達の体験談が考えさせられるものだったからだ。その女友達が電車に乗っていると、目の前のシートに30代女子の3人組が、おしゃべりに興じていたらしい。「女が集まると賑やかだよねー」と思いつつ、普通に眺めていたらしいのだが、話題が一段落したと同時に3人全員が突然、真顔になったそうな。「それまでの笑顔からの落差が激しすぎて、30代の真顔って怖いって思ったの!!」と青ざめた顔の女友達から教えてもらったが、すごく心当たりのある話だと思った。若い頃は言葉少ない感じが「ミステリアス」と思える雰囲気だった女子が、30を超えてから黙っていると「体調悪いの?」とか「怒ってる?」とか思えてしまうことが多々多々あったからだ。
30代女子……それまで肌の悩みは「スキントラブル」という横文字だったものなのに、それが「衰え」やら「老い」というポップさの欠片もない代物に変わってしまう年代だ。毎日鏡を見ていても、私のアトピーと同じく、「このシミをどうにか!」や、「今日はちりめんジワが目立つ!」など、表層的な部分ばかりに目が行ってしまうのかもしれない。しかも「笑いジワが目立つから、写真では笑わないようにする」なんて気持ちになるのも30代ではなかろうか。そうして衰えてゆく表情筋が、ホラーな真顔を作る元凶となっている気がする。
話は戻って「顔ダンス」。コラムにあった「笑ったときに顔に浮き出るシワは、悪い印象を与えない『福相』を作るもの」という文章を読んで、「こういう考えが広まるのは素敵なことだなあ」と、しみじみうれしくなった。女の人生、どんなルートを通ろうと、どんな作戦で攻めようと、ゴールは幸せであってほしいし、その幸せを語る表情は、いい顔であってほしい。「顔ダンスで『いい表情』に必要な筋肉を強化させ、悪い表情をリセットさせましょう」という、おきゃんママさんの提案は、本当に心強い。表情筋の衰えに心当たりのある女子には、一読の価値、超アリだよ☆
とは言え、笑ってばかりいられないのが人生。どうしても笑顔ではいられない時がやってくる。例えば男とうまくゆかない時。若い頃なら泣いたり怒鳴ったり、思うがままの表情で、ドラマを作るのもよいでしょう。しかし、中年になってみると、泣いたり怒ったりの「悪い表情」は相手の心にも自分の表情筋にも焼き付けたくないと思うようになった。そんな時は「真顔」が貴女の武器になってくれるはずだ。なんせ、とっても怖いから☆(そこで生まれた恋愛ホラー物語は、顔ダンスで鍛えた「いい表情」で聞くからね☆)