カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「ar」8月号

女子グラビアは秀逸でもイケメン消費が下手! 女性誌の弱さを露呈した「ar」

2014/07/26 16:00
「ar」2014年7月号(主婦と生活社)

 20代後半を読者対象としたビューティ&ファッション誌「ar(アール)」(主婦と生活社)。今月号は、ヘアスタイルの大特集を組んでおり、表紙に大きく「可愛くなりたきゃ髪変えれば?」と書いてあります。よくあるヘアアレンジ紹介やヘアカタログのページが中心になっているのですが、そこに添えられている文章が「ar」ならでは。たとえば、「おしゃな“夏”雌髪10のアイディア」(←タイトルからすでにおかしい)という企画から引用しますと……。

「ヘッドアクセ代わりの三つ編み&カラフルゴムで無防備かつピースフルな愛すべきお気楽ノリをアピっちゃいます☆」
「キリッと男前なストロー素材の中折れハットに、エッジの効いたフィッシュボーンおさげ。ベースはガーリー、それでいてどこかピリッと辛口なスタイリングを採用して、ヤボったさ皆無のアーバンカントリーを狙いましょ」
「洗い髪っぽい質感でドキドキを誘いつつ、辛口グラサンで無理めを気取る。どっちやねん的裏腹感が最高なんです」
「ウエットなヘアやマダミーなサングラスでオンナ盛りにトライ。その結果、プールサイドでカクテルを傾けてる系女子にシフト成功~。自分史上最高の高嶺フェロモンに大満足しちゃって~」

 いったいどうしたらこのような文章が書けるのか。ライターとして感心したり嫉妬したりしながら文章をじっくり読んだため、肝心のヘアスタイルが目に入ってきませんでした。なんだ、「自分史上最高の高嶺フェロモン」って(笑)。開けてはいけない扉を開けてしまったような気持ちです!

<トピック>
◎安室奈美恵 SUPER CASUAL BOOK
◎イケメてる美容師で~たFILE
◎ビキニのために生きてんの

■アクはマネジャーに任せて!

 カバーガールは安室奈美恵。中のページにもグラビア+インタビューが掲載されています。安室奈美恵といえば、90年代から変わらずカッコイイ存在として君臨しています。かつて厚底+へそ出しというおよそ男ウケしなさそうなファッションを大々的にはやらせ、人気絶頂期の20歳で結婚と妊娠を発表。出産、母親の死、離婚を20代のうちに経験し、アイドルを脱皮して、いつのまにか洋楽寄りの本格派アーティストになり、いまや36歳。いまだに若い女子のあこがれの筆頭として名が挙がります。本当に稀有な存在です。そのアムロちゃんに、「ar」は「全女子の憧れ、安室さんの考える女子力って?」という質問を投げかけています。確かに、女性としてどう生きたらそんなふうに輝けるのか、知りたいですよね。下記は、そのアムロちゃんの回答の抜粋。

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