サイゾーウーマンカルチャー漫画レビュー女子マンガ月報【7月】前編 カルチャー 『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【7月】前編 「食」を打ち出すマンガにご用心! グルメマンガ旋風、本質は『孤食ロボット』にアリ! 2014/07/16 21:00 マンガ『なんかおもしろいマンガ』あります小田真琴 【雑誌】大注目の新人、谷和野先生の新連載は『オズの魔法使い』? 「月刊フラワーズ」8月号(小学館) 初の単行本『いちばんいいスカート』(小学館)できらめく才能の片鱗を垣間見せた谷和野先生の初めての連載が「月刊フラワーズ」8月号(小学館)で始まりました。題して『Whoにつける名前』。人型ロボット「Who」と、人間の心臓の音が苦手で人付き合いができないオキル博士との「心」の交流を描くファンタジー作品です。第1話はWhoと謎の少年ディリーが、オキルのために都会に住む魔女レディ・ミカもとへ向かい、オキルと一緒にいてくれる誰かを見つけてくれるようお願いしに行くところで終わっています。まるで『オズの魔法使い』のような展開ですが、心臓のないwhoはブリキの木こり? 期待が膨らむ全3話です。 「YOU」7月号(集英社)で始まったのは、人気上昇中のふみふみこ先生のラブコメディ『神主さんと僕の彼女』です。食パンをくわえたまま走って学校へと向かうヒロインとか、再会した初恋の人と突然の同居生活とか、これでもかと繰り出されるドベタな展開は、もちろん意図的なものですし、そしてものすごい破壊力です。絶好調の「YOU」ならではの勢いを感じる作品。こちらも期待大です。 『花咲ける青少年 特別編』(白泉社)が完結したばかりの樹なつみ先生は、「メロディ」8月号(白泉社)で新連載『一の食卓』をスタートしました。新選組の斎藤一とフランスパンをめぐる物語のようですが、組み合わせが異次元すぎて今後の展開がさっぱり読めません! それはつまりもちろん続きが楽しみだということです。 小田真琴(おだ・まこと) 女子マンガ研究家。1977年生まれ。男。片思いしていた女子と共通の話題がほしかったから……という不純な理由で少女マンガを読み始めるものの、いつの間にやらどっぷりはまって遂には仕事にしてしまった。自宅の1室に本棚14竿を押しこみ、ほぼマンガ専用の書庫にしている。「SPUR」(集英社)にて「マンガの中の私たち」、「婦人画報」(ハースト婦人画報社)にて「小田真琴の現代コミック考」連載中。 【後編はこちら】 前のページ12 最終更新:2014/09/16 15:11 Amazon 『かっこいいスキヤキ』 能書きばっかじゃ食に欲情できないよ~ 関連記事 ついに完結『失恋ショコラティエ』、サエコの「女塾」で冴え渡る水城せとなの観察眼杉浦日向子『百日紅』はじめ『信長協奏曲』も映画化! “女子時代劇マンガ”がキテる!女子マンガ界で「リケジョ」は根強し! 研究員女子、生物学に海洋動物学の注目作かつては売れっ子、低迷するアラフォー女漫画家の自虐コメディ『都の昼寝物語』の叫び見世物小屋一座の擬似家族が漂う、“ここではないどこか”の誘惑と余韻――『五色の舟』 次の記事 手越祐也常連のキャバクラ“B”の実態 >