爆発的ヒットの裏側を検証

「かわいい」「女子」ブームが本格的に終焉、美容界の向かう「強さと美しさ」の潮流

2014/05/18 16:00

 「○○女子」「女子会」など年齢、外見に関係なく「女子」というゆるい括りでまとめられ、なんとなく満たされた感覚に浸っていた私たち。しかし、ここにきて時代が女子からの卒業を促すような動きを見せている。それは、女子の価値基準である「かわいい」の真逆をいく「強さ」だ。それも、ただ強いだけでなく「強くて美しい」こと。今回は、新発売の製品などから、今までの女子の価値観と真逆のムーブメントについて掘り下げていきたい。

■「女性向けエナジードリンク」市場が持つメッセージ性

 電車を待っている間に、駅のホームでエナジードリンクを飲んでいる女性を立て続けに2人見かけた。徹夜明けを乗り切るぞ! 的な気合の入った様子ではなく、「手軽においしくちょっと元気チャージしちゃお」といった軽いノリで飲んでいる。昔は、エナジードリンクというと男性の飲むものであり、女性が飲む場合は、仕事によって心身ともに擦り減らし、ボロボロになった状態で飲むイメージがあった。周りから見ると、がむしゃらに頑張ってしまい手を抜くことができないキャリアウーマンが「とにかく、この疲れをどうにかしてくれ」という状態で手に取るものであり、お手軽感やビューティ感は皆無であった。

 しかし、昨今続々と発売されているエナジードリンクは味もさることながら、パッケージも配合成分もオシャレで気の利いたものが多く、まさに気軽にエナジーチャージできるのが特徴になっている。

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左から「Joma(ジョマ)」、「麹エナジードリンクhacco(ハッコ)」、「『スーパーフルーツラボ』アサイーチャージ

・エーザイ チョコラBB「Joma(ジョマ)」 ※2014年4月発売
 「ハッピーの呪文をかけましょう」をキャッチコピーに、人間を超越した存在である「魔女」をモチーフとする世界観を提案する。ビタミンB2・B6、ナイアシン、アルギニン、高麗人参エキス、ガラナエキス、カフェインなどを配合し、「気分を高めて普段よりも更に高いポテンシャルを発揮したい時に飲む飲料」として開発。


・マルコメ「麹エナジードリンクhacco(ハッコ)」 ※2014年3月発売
 キャッチコピーは「私をつつむ麹の魔法♪」。仕事、恋、自分磨きと、毎日が忙しい女性のために「ちょっと元気をつけたい時に楽しめる飲料」として開発。塩糀、食物繊維、ビタミンA、B1・B6・B12、D3、葉酸などの栄養素を配合。

・カルピス「『スーパーフルーツラボ』アサイーチャージ」 ※2014年4月発売
 「女のチャージあらわる」をコンプトに、アサイー、ポリフェノール、ビタミンB6、カフェインを配合したエナジー補給飲料。キャッチコピーは「女よ、強さをためらうな。」「女よ、自分をみくびるな。」

『愛され浄化 タフで美しい女性になるための35の法則』