カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「AneCan」6月号

アラフォー突入の蛯原&押切を擁する「AneCan」、「若さ」自認がそろそろしんどい!

2014/05/22 17:00

 そして、最終ページには「スマホ中毒の若者が増えています」という企画も。ついにアラサーのAneLadyたちが、新卒の後輩に対して「あんたたちスマホに依存しすぎだから~」なんて姑発言をするようになったのね! と感慨深くページを読み進めたところ、とんでもない思い違いでした。「スマホ中毒の若者」とはどうやら自分たちのことのようです。そっか……女子会って率先して言ってるくらいだし、自分たちのことを「若者」って認識しててもなんらおかしくないですよね! 先月号では散々、「若作りしてるって思われてたら嫌ーー!!」なんて叫んでたのに、やっぱり「私たち、まだまだ若者でイケル」と内心思ってたんじゃん!

■エビちゃんこそ加齢について語るべき
 別冊付録「蛯原友里のBEAUTY NOTE」で、「10年前の自分より今の私が好き!」なんて発言をしてたエビちゃん。にわかには信じられませんね。だって、「美」や「見た目」を売り物にしている芸能人が、加齢による目のくぼみやシミのできた自分を「10年前より好きだわ」なんて思うのでしょうか。それができない一般人が美魔女になっていくことを思えば、それらを失うことの恐怖ってエビちゃんにもあるはずです。読者だってアラサー。私たち一般人でさえ、昔は無邪気に使っていた「若さ」の魔法が解け始めてきたと感じています。なんだかんだ言っても、職場にいる、ただ「若い」だけの子の方がチヤホヤされていることに気づいては、「若年性更年期障害か? それとも通年式の新種のPMSか?」とイラつくことが多い日常。

 やっぱりここは長谷川理恵みたく、「いま思えば、人生最大のモテ期は、『CanCam』専属モデル時代だ。最新流行ファッションでバッチリ決めたモデル仲間と一緒に夜な夜なクラブに出没しては用意されたVIP席に陣取って、チヤホヤされる」(マガジンハウス刊『願力 愛を叶える心』より)とハッキリ、「あの頃(CanCamモデル時代)は~ハッ!(鼻息)」的な発言聞いてスカッとしたかったもんです。キレイをキープするのに心がけていることは、「クレンジング。ベネフィークのものを愛用中」なんて、自分が広告に出ているものを紹介する根性があるのならば、ここいらで本音をポロッとこぼしてくれてもいいのに! 

 というわけで、新モデル投入で若返りの息吹が感じられた一方で、エビちゃんの「若さ」自認も浮かび上がってしまったような今月号。読者も、自分を若くないと思ったり「いやまだ若者だ!」と感じて揺れているのがわかり、この世代の不安定さが滲んでました。
(白熊春)

最終更新:2014/05/23 02:12
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