自分の市場価値が下がったから結婚したい? 「CLASSY.」の男性座談会は俺様発言だらけ
かつて“結婚できる服”として「CLASSY.」読者たちを熱狂させた「白ワンピ」という秘宝。時が経ち、人々の前から姿を消したと思われていた「白ワンピ」が今、「白デニム」として降臨されたのです。やはり昨今のこなれムーブメントは、コンサバ読者をジワジワと追い詰めていたのですね。白デニム、結構着る人のスタイルを選びそうですが! 白デニム、一歩間違えるとPTA会長みたいになりそうですが! こうして時代と嗜好の折衷案となった白デニムですが、あらためて「そこまでして人はこなれなければならないのか」と感じた春のデニム特集でした。
■市場価値が下がっても俺様な男たち
続きましては「結婚スイッチ、彼のはどこにあるんだろう?」を見てみましょう。リードには「そのスイッチが入っていなければ、なにをどう頑張っても結婚の二文字には到達できないとか…」という呪いの言葉が綴られています。
まずは恋愛カウンセラーのぐっどうぃる博士が「男性が結婚に踏み切る“7つのスイッチ”」を紹介。「周囲から“結婚の追い風”を受けた時」「今の収入が3年後も維持できると感じた時」など一般的なものに紛れて、こんなスイッチも。「自分自身(男性)の市場価値が下がった時」。これは「失恋したり、合コンでモテなくなったりする。地味な業務に移ったり、病気などで仕事が一時的にできなくなる。つまり彼自身がかつてほど女性を選べる立場ではなくなった、社会に必要とされていないと感じる時のこと」なんだそうです。つまり社会で必要とされてない男ほど結婚したがるということでしょうか。困りましたね。
次のページには、結婚スイッチが「オン」と「オフ」の男性が集まった座談会が始まっています。昔から「血圧上げたきゃ、CLASSY.の男性座談会を読め」と言われるくらいですが(ウソ)、今回も放言しまくってます。「オフ」の男性たちは「束縛されたくない」の一点張り、一方「オン」の男性たちはそんな「オフ」さんたちを若干見下ろすように「彼女との子どもが欲しいと思ったのがきっかけかもしれません」「自分のことより僕のことを考えてくれるような。彼女はホント、献身的なヤツなんですよ」とウットリ語っています。
結局「オン」も「オフ」も“自分がしたいようにできる(できない)から結婚する(しない)”ということのようです。一見「オフ」のほうがワガママな男として受け取られがちですが、本当に自己中心的なのは実は「オン」男。勝手に子ども欲しくなって勝手に結婚願望盛り上がって、転勤の話もきてるし年齢的にも合コンは限界っぽいし、じゃあ「結婚しよう」とはすごい論理。
この座談会に続くのが「彼の結婚スイッチを“オン”にする方法をぐっどうぃる博士がアドバイス」で、アラサー女性たちのお悩みに答えているのですが……。「遊び人な彼。そろそろ本気で(結婚を)考えてほしい」というお悩みに「“男子校タイプ”でモテる男性には“ロンブー淳の嫁”作戦が効果的」「起業を考えているという彼。結婚の“け”の字も出てきません」という相談には、「彼の夢を絶対邪魔しない、失敗しても支えられるというアピールが必要です」などぶっ飛んだ内容でした。博士、そこにグッドなウィルはあるのですか……?
毎度毎度、男の浅はかさだけしか印象に残らない「CLASSY.」の結婚企画ですが、今回はそれに輪をかけてひどい。さすがにこれは男性からもクレームが入るのではないでしょうか? それとも、これは当たらずとも遠からず? もしこれが真実なら、「三つの四角からなる“品”という言葉の意味を込め」た“THREE SQUARE”にメンズラインも設けてほしいものです!
(西澤千央)