サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「DRESS」婚活相談の問題点 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「DRESS」5月号 「DRESS」のアラフォー婚活相談、「ごもっとも」回答が読者に響かない理由 2014/04/06 21:00 女性誌速攻レビューDRESS そんな思いを胸に、いざ見開きの扉ページをめくると……、なんだコスメページじゃん! 「清潔感」を出すコスメ、「幸せ感」を出すコスメ、それぞれずらり。ええ〜……っ、なんだよ! とがっくり。いや、期待しすぎたのが悪いんです。ファッション誌なのだから、美容のページ企画があるのは当たり前。でも、リードからは美を生む中身の話にしか思えなかったのですが。アラフォーにコスメ1つ紹介するのには、こんな仰々しい文句が必要なのですね。ただ、勝手にがっくりしなければ、ためになる情報ページではあります。 ためになるといえば、「私は“たるまぬ”努力をたゆみません」という、顔マッサージの企画。なんかつい読みながら実践してしまいました。タイトルがなんとなく語呂合わせというかオヤジギャグみたいになってて、作り手が「うまいこと考えちゃったぜ」ってにやけてる顔が目に浮かびます。しかし、肝心のビフォーアフターの顔写真がものすごく小さい。「目つきが変わった」とあるけれど、それがわかるように、あえて小さくしたのかな? それとも……。とにかく、老眼の始まった目には見るのが厳しい大きさでした。 ■悩み相談に見せかけた自慢話でした 今月号には、「48歳彼氏ナシでもお嫁に行けたワケ」という婚活ドキュメンタリーと、緊急企画「衿野先生が答えます どうして結婚できないQ&A」のセット企画もありました。ドキュメンタリーは、実際に48歳彼氏ナシの状態から結婚まで行き着いた衿野未矢さんという方のエピソードが紹介されていました。しかし、「DRESS」には、「晩婚さんいらっしゃい!」という同じような企画があるので、思いっきりかぶり感が……。 そして「Q&A」の方では、「地方に嫁ぐ勇気がない」「親の介護を当てにされそう」といった悩みにアラフォーの婚活の悩みに衿野さんが答えています。しかし、「私は大丈夫でしたよ」という自分の経験を交えての衿野さんの回答を読んでいるうちに、「わたし勝ち組、負け組ドンマイ、みんな私に見習ってカモン!」と言われているような気がしてきて、そっと誌面を閉じてしまいました。 回答はまったくもってごもっともな内容なんですが、結局はご本人がオープンでニュートラルな考えを持っていたから結婚できたわけで……。彼女のその存在自体が「できない人は、偏狭で偏った考えなんですよ、ウフフ」と言っているようなものでは? 筆者として、人生の指南は、もうそろそろ人生終わりそうな年配の人生経験者に聞きたいです。「DRESS」には、「明日咲くための言葉の花束」というアラフォー世代より上の女性著名人が、その半生を振り返る連載があるのですが、あれくらいたっぷり情報がないと、結局は上辺をすくうだけの企画になってしまうでしょう。そう、アラフォーにもなった頭の固い人たちへの人生指南は、ちょっとやそっとじゃ成り立たないのではと思います。 前のページ123次のページ Amazon 『DRESS(ドレス) 2014年 05月号 [雑誌]』 関連記事 創刊1周年の「DRESS」、結局「DRESSな女」とは何だったのか?読者の本音がついに届いた!? 一大ムーブメント“卵活祭”の神輿を置いた「DRESS」各星座の著名人が鏡リュウジと対談……? 「DRESS」のモヤッとする占い大特集アラフォーはモテより「チヤホヤ」! 「DRESS」のオヤジョ論とその欲望突如「サイエンス」企画スタート! 知的に見られたい「DRESS」の悪あがき