サイゾーウーマンコラム“自然志向”を謳う、食品系ブラック企業 コラム 【連載】ブラック企業<黒の社則> “自然志向”という言葉に隠蔽された、食品系ブラック企業の「奴隷制度」と「男尊女卑」 2014/02/22 19:00 ブラック企業ブラック企業<黒の社則> 経営陣がこんな調子なので、事業のそのものも極めてズサンだったという。 「戦略とか工夫とかいうものが、一切ないんです。あるのは『無添加・自然志向を広めよう』という意気込みだけ。営業がどんなに努力しても、『いい物は売れて当然。売れないのはお前らが悪い』としか考えていない。売る努力というものを、全然理解してくれないんですよ。だから、いくらよい商品をたくさん扱っても、業績はまったく伸びませんでした」(同) そんな経営陣に、営業担当者が改善策を提案したこともあったが、まったく聞く耳を持たなかったようだ。 「今思い返しても、経営陣から人間として扱われたという実感はまったくありません。奴隷か、ロボットのようにしか思われてなかったですよ。『命と暮らしを大切』になんて言っておきながら、自分の部下たちを人間として見ていませんでした」(同) こうした処遇は、ほかにもある。「女だから当然」という理由だけで、理不尽な要求をされた女性社員もおり、男尊女卑の思想がはびこっていたようだ。 「女性事務員は、作業服のつくろいをさせられていました。『昼休みにやっておけ』といわれたそうです。もちろん、そんなのは持ち主が自分でやればいい話で、女性だからといってやる必要のない仕事。また、事務所の片づけは女の仕事だと、サービス残業を課せられていた経理の女の子もいましたね」(同) そういう状況に耐えきれず、採用から1年ほどでYさんは自ら退職したが、こういったデタラメな経営がたたってか、それから数年後、その企業は倒産した。 「潰れた時、経営陣はなんて言ったと思いますか。『我々の活動と精神が世に認められたと思われるので、使命を終えて組織を解散する』なんて書類を配ったそうです。自分たちに問題があったなんて、一言もなかったとか」(同) 自らの非を絶対に認めない。それもまた、ブラック企業の特徴の1つではなかろうか。 (橋本玉泉) 前のページ123 最終更新:2014/02/22 19:00 Amazon 『ku:nel(クウネル)2014年 03月号 [雑誌]』 エコと歪んだ農家思考はニアリーイコール? 関連記事 外国人研修生=社長のセックス要員? ブラック企業の知られざる<黒の社則>風邪を引いた社員をヒステリックに罵倒! “成り上がり”女部長のブラック体質「保育士はキツい仕事」を打ち破る! ウチの園が働きやすいワケ激務ゆえに変態気質!? 生々しい発言が飛び交う、産婦人科医合コン司法試験に合格した元フジ女子アナ菊間千乃、山越え谷越え次の道は...... 次の記事 白衣姿の嵐・櫻井翔がカムバック!! 映画『神様のカルテ2』劇場鑑賞券プレゼント >