コラム
【連載】ブラック企業<黒の社則>

“自然志向”という言葉に隠蔽された、食品系ブラック企業の「奴隷制度」と「男尊女卑」

2014/02/22 19:00

「残業100時間超えの勤務体系」「エロ上司からのセクハラ」「洗脳じみた体育会系社員研修」「妊娠したら自主退社という社風」――働く女誰しもが恐れる「ブラック企業」がはびこる時代。ネットを炎上させるブラック企業は、氷山の一角にすぎない。まだ日の目を見ていない、戦慄必至の「ブラックofブラック」な企業をご紹介する。

Photo by Masao Kamosawa from flickr

【黒の社則 第3条】
いいものは売れて当然。売れなければ従業員の基本給は無断でカット
(某自然派志向食料品・生活雑貨メーカー)

 求人応募などの際に、その企業の事業内容や経営方針などを参考にすることはよくあることだろう。例えば、「自然派」や「エコ」という言葉を掲げていると、なんとなく従業員の生活も大切にしてくれるはず――そんな期待を抱いたとしても、不自然ではない。

 しかし、「健やかな命と暮らしを目指して」などといった立派なテーマを掲げ、実際にそのような事業展開を進めているにもかかわらず、従業員の人権や人間性をまったく無視するような、まさに「ブラック企業」としか言いようのない組織も存在している。

 その一例として、無添加や自然志向の食料品や生活雑貨などを幅広く取り扱うとある企業を紹介しよう。ここも前述のように、「暮らしと健康を創造する」「安全な生活作りを目指し、子どもたちの未来に貢献する」といった考えをもとに事業を進めていた。都下に住むYさんも、この考え方に共感して、企業の採用に応募した。

「お客さんから喜ばれる仕事をしたいと思って応募しました。『命を大切に』と言っているからには、従業員のことも大事にしてくれるだろうと思ったわけです」(Yさん)

 Yさんはこの企業に、営業担当として採用された。営業といっても、「ルート配送がメイン。反響営業のみで、ノルマは一切なし」だった。扱う商品も、国産の原料だけを使った無添加食品や契約農家から供給される無農薬野菜、合成成分を使わない石けん製品などで、「扱う商品は正真正銘、本物でした。だから、私もやる気を持って仕事をしていました」(同)という。

■「残業手当がつかない」の落とし穴

 ところが、いざ働き始めてみると、その企業のいい加減さと従業員に対するズサンさがすぐにわかった。

「まず、新人に対するサポートがまったくないんです。営業車のキーと地図、それに書類を手渡されて、即『行って来い』ですよ」(同)

詳しい説明も、一切ない。Yさんは唖然としたが、仕方なく倉庫のスタッフや、配送先の顧客から教えてもらいながら仕事を覚えていった。

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