[不定期連載]同じアホなら、見るだけで。

コミケなんて目じゃない! 秋田県大曲「全国花火競技大会」の混乱と発狂

2013/09/14 16:00

 宿泊施設の血眼っぷりもまた尋常ではなく、2食付きの温泉宿は「花火に行く」って言っても、夕食なしプランといったサポートもなく、観光客は夕食を捨てる羽目になる。この日1日くらい、少々サービスしてはくれないのか。駅前にあるビジネスホテルなどはもっとすごくて、通常シングル6,000円のところ、開催日に限って2万円という大ぼったくり。それでも即日満杯の模様。

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ビジネスホテルも、この日だけは旅館並みにレベルアップ

 当日夕方、大曲駅から会場への道沿いにあるスーパーは、オイルショックでもあったのかというくらいに人が集まり、商品は空っぽ。「この先、会場まで店はありません」とアナウンスを繰り返し、それを信じて冷や飯を買い込んだ我々は、その後ひたすら続く作りたての美味そうな屋台のご飯を横目にひたすら歩くことになった。こんなところからも、個人商店と大手スーパーの確執が見られるとはね。

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スーパーの棚は強盗被害さながら

 会場に着いてみれば、地平線まで果てしなく続く人の波。コミケごときで驚いてる場合じゃなかった。各携帯会社のアンテナを積んだバンが並んでいる。それでも花火の最中は、電波が弱くてネットもままならない。何しろ福井県民が一斉に携帯いじってるようなものだからな。普段よりも多めにツイートしたくなるでしょうし。

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どこを向いても人の渦。酸素薄そう

 もう誰も彼もが目をナマハゲの如く光らせ、秋田中がこの日にかけて一斉に泡立っている。しかしそれも仕方がないと思えるほどに、大曲の花火には魅力がある。規定の10号割物が打ち上がると、次は創造花火。音楽に合わせて構成された、空を覆い尽くす光の洪水。これが競技に参加する28社分も繰り返されるのである。音楽はクラシックからポップスから、今年はホラーみたいなのまでさまざま。もう普通の花火大会では満足できないと思うほどだ。

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カップルで来たら、プロポーズは大成功間違いなし
『コミケの教科書』