海外
【海外メディアの裏事情:第3回ファッション・カルチャー誌編】

スクープインタビューで厳しい市場を生き抜く、米老舗5誌

2013/08/06 16:00

 「PLAYBOY」は、1953年に実業家のヒュー・ヘフナーが仲間と共に創刊。同時に立ち上げたプレイボーイ・エンタープライズが発行しており、同誌のヒットとともにグッズなどを販売。ヒューがプレイメイトたちと暮らす、プレイボーイマンションは全米の男性が「死ぬまでに一度は行きたい聖地」となっており、「PLAYBOY」は一大ブランドへと成長した。トレードマークのウサギは、「プレイボーイバニー」と呼ばれている。現在の発行部数は、約130万部と発表されている

■「ローリング・ストーン」

 音楽を中心に、カルチャーや政治をバランスよくミックスさせた不動の人気を誇る「ローリング・ストーン」。近年は経済に関する特集も多く、読者のニーズに応える雑誌作りに励んでいる。

 表紙を飾るのは、時代を表すセレブのみ。ベッドに仰向けになったオノ・ヨーコに裸のジョン・レノンが抱きつく写真(81年1月号)、24歳にしてヴァージン・レコードと約50億円の契約を結んだジャネット・ジャクソンの手ブラヌード(93年9月号)、人気吸血鬼ドラマ『トゥルー・ブラッド』主役3人の血まみれオールヌード(10年9月号)など、メッセージ性が非常に強い写真を表紙に採用することが多い。ビル・クリントンは92年に、オバマ大統領は08年と12年に表紙を飾り、独占インタビュー記事も掲載。大統領選や政治の話から、音楽・ポップカルチャーに至るまで幅広いトークを展開した。

 12年にはチャーリー・シーンが登場し、自身のメルトダウン騒動を振り返りながらも「酒は一生やめない」とぶっちゃけトークを展開し、今年もリアーナがクリス・ブラウンとの復縁について「過ちだとしても、アタシの過ちだし」と開き直ったり、スヌープ・ドッグが娼婦たちをプロスポーツ選手やラッパーたちに紹介するピンプをしていたと告白して話題となった。10年、アフガニスタン駐留米軍司令官がオバマ大統領とバイデン副大統領に対して怒りをあらわにした記事は、現地にいる兵士全員の憤りだとして、全米を騒然とさせた。

 「ローリング・ストーン」は、名門バークレー校在学中にフリースピーチ活動に参加していた敏腕編集者のヤン・ウェナーと、ジャズ/ポップス音楽業界に強い影響力を持つ評論家のラルフ・J・グリースンがタッグを組み、67年に創刊。発刊しているのは、「Usウィークリー」「メンズ・ジャーナル」を手がけるウェナー・メディア。隔週で刊行されており、現在の発行部数は147万部と発表されている。

最終更新:2013/08/06 16:04
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