来年に生かしたい!

「粘膜焼いたのに鼻水止まらず」「バカ高いノニで効果なし」2013花粉症対策大反省会

2013/04/17 21:00

■粘膜を焼いて症状撃退も効果がない!?

「鼻水・鼻づまりの症状がひどいものの、できるだけマスクやメガネをしたくない、それに花粉症の薬を飲むと眠気や倦怠感があることから、思い切って鼻の粘膜を焼くことに。麻酔には1時間ぐらいかかりましたが、施術はたったの5分。麻酔が切れた後も痛み止めの薬を飲むので、痛みは我慢できる程度。しかし、粘膜を焼いたところが1カ間くらいはかさぶたとして残り、異物感で鼻もむずむず。花粉症の症状も、鼻づまりは軽減されたような気がしますが、鼻の奥のかゆみや鼻水が完璧になくなったというわけでもなく。来年もこんな具合だったら、正直どうしようと憂鬱です。1万円も払ったのに……」

【清益先生】この方は、シーズンが始まった後に手術を受けられたのではないでしょうか? すでに症状が出ている状態で手術をしても、実は効果は期待できません。むしろ、手術後のかさぶたのせいで、鼻のむずむず感がさらに増してしまっていると思われます。

花粉症の前にレーザー治療を行えば、くしゃみ74%、鼻水82%、鼻づまり96%の効果があるという報告(レーザーによる下鼻甲介粘膜切除術術後2カ月のデータ)もあり、術後約3年ぐらいは効果が持続、そして内服薬を減らす・なくすことも可能です。ただ、体を傷つける治療法に変わりありません。副作用として、息を吸い込んだ時、加温、加湿などの鼻の機能が失われることも。

■注射ですっきり、でも不正出血が……


「鼻づまりは当たり前、目の痒みに始まり、頭痛、耳の痒み、さらに肌荒れ、倦怠感、イライラともう最悪! 医者では、通常の処方以外に、漢方薬、各種の目薬、鼻スプレー、そして吸入剤までもらい乗り切ろうとしてもダメ。医者と相談した結果、花粉症の注射がいいとやってもら うことに……。すると、注射をした次の日から、一切の症状が収まり、カラダを取り替えたいとまで思っていた日々から、日常に戻ることができました。しかしその後、生理が狂ってしまったり、不正出血をすることもしばしば。本当によかったのか、不安です」

【清益先生】この注射とは、副腎皮質ホルモン注射のことですが、目に見えた花粉症への効果はありますが、基本的にはお勧めしにくいです。もし、副腎皮質ホルモン治療をするのであれば、内服から始めます。しかし、副腎皮質ホルモンの内服および注射は、連用すれば、生理不順だけでなく、肥満、低身長、高血圧、易感染性(免疫力の低下により、通常では感染することなく生体に症状が出ない微生物によっても、容易に感染を起こしてしまうこと)、緑内障、白内障、骨粗鬆症、大腿骨の一部の壊死などの副作用があります。これは女性だけに起こることではなく、男性も同様。

さらに、急にやめることは症状をぶり返してしまう原因にもなるので、副腎皮質ホルモンを全身に投与する際は、徐々に減らしていく必要があります。副腎皮質ホルモンを用いるならば、点鼻薬や点眼薬など局所に限るのが望ましいです。

 清益先生いわく、「花粉症患者の人は、1年たつと花粉症の苦しみをすっかり忘れて、症状が出始めてから病院に飛んでくる人が多い。症状が出る前に病院で花粉症の薬を処方してもらうようにすれば、症状を数段緩和できることもあります」とのこと。2013年の花粉ビッグバンを忘れずに、来年は早め早めの対策を!
(ふじえりこ=美容・健康ライター)

最終更新:2013/04/18 15:57
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