サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビューラブママファッション企画の意味 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「I LOVE mama」5月号 「流行の後追い」より「現状確認」の意味が強い、ラブママのファッションページ 2012/03/21 21:00 女性誌速攻レビューI LOVE mama 「I LOVE mama」(インフォレスト)5月号 今月は「I LOVE mama」月刊化3周年記念号。ということで、ラブママには珍しい付録付き(通常より値段も高い)。ビビッドピンクの母子手帳ケースと「細菌性髄膜炎からちびコを守ろう!」という別冊マンガが付いてきます。それより何より、妊婦ヌードを表紙に持ってきました! “驚異の26kgダイエット”でおなじみ、ラブママモデルの白戸彩花ちゃんが手ブラにレースのショールを羽織り、半開きマウスでこちらを見つめています。タイトルは「生命、続く。咲き誇れ、妊婦よ」。つまり「ウチらのDNA、次世代に残すんで夜露死苦!」ということですかね。 <トピックス> ◎ALL私服 オシャM春服&クローゼットマルハダカSP ◎青空レストラン ◎血液型別 みんなのお出掛けバッグを見せちゃいます!! ■塚本君なしじゃ、パーティーは始まらないよ~! 今月の特集は、「オシャMたちのリアルクローゼット大公開」です。ここで唐突に登場する「オシャM」、ご想像の通り「オシャレママ」の略のようです。ラブママは造語新語を何の前触れも説明もなくブっ込んできます! 中身を見てみますと「クローゼット完全公開! 東西選抜メンバー5人の“勝負春服”」「買ったからには着たおし上等 春服着回し大作戦」などのラインナップ。人気オシャMたちがどれくらいの洋服を持っていて、どんな収納をしていて、この春どんなコーデをするのか、ラブママファンが知りたい内容てんこもりです。 一口に「ギャル服」と言っても、「マルキューで」「エゴイストで」的なママもいれば、宮川大助花子的なブリブリガーリーなお方、しまむら×夢展望×エスペランサという「お手軽コンボ」なママもいて、まさに十人十色。「家計を預かる身として、(自分の買物で)失敗できない」というアツい思いは共通で、だからこそ身近な成功者たち(オシャM)を参考にしようというわけです。流行を牽引しようというよりは、現状をお互いに確かめ合うという感覚なんですね、ラブママは。 今月はメイクページは少なめですが、内容は濃厚です。その名も「マジでやってる&使ってる 時短メイク夢のジャパネットママモ!」。「この“ジャパネットママモ”では金利手数料は一切かかりません。美ママがホントに使って&試して&マジでオススメする時短メイク法とアイテムを大放出!!」だから、ジャパネット。高田社長も塚本君も出てこないジャパネットです。 シャドウを使わない、チークを使わない、BBクリームで、オールインワンゲルで、時短にチャレンジする忙しママモ。企画意図は分かるのですが、いかんせん「ジャパネット」っぽいところが全くないのが残念です。工夫して短くなったメイク時間を「3分……58秒です……」と恐縮しながら発表し、「ちょ、ママ! そんなに短くしちゃって大丈夫なんですか!?」と八波一起さんにリアクションを取ってもらうなどの遊び心が欲しかった。これ、トーカ堂ですけどね! ■それは主婦と生活社に任せて 先日レシピ本『作ってアゲる↑↑食べてアガる mamaごはん200Recipe』(インフォレスト)を発売したラブママ。“世界初のギャルママ料理本”として話題になっております。今月号では「青空レストラン」と題して、ピクニック、お花見、持ち寄りパーティーなどに最適な外ごはんメニューを紹介。 ピクニックメニューはパンがメイン。ピタパン、バケットでサンドイウィッチ、パスタを串にした「串まで食べられるアメリカンドッグ」に、フレッシュハーブティー、デザートにカマンベールチーズですって、オシャレ! それぞれ持ち運ぶ際のアドバイスもしっかり。バケット買った時の袋は捨てずに再利用、フレッシュハーブはスーパーの総菜パックにイン、ポテトサラダの蓋は100均の“繰り返し使えるラップ”が便利だそうです。紙コップはリボンテープでデコり、サンドウィッチの袋は麻ひもでカフェ風にアレンジ……という草の根的デコレーションも忘れません。 お花見メニューは和風にお寿司。牛乳の空きパックで押し寿司、お稲荷さんはもちろん油揚げを煮るところから、サラダはひじきとお豆……アレ? ラブママのレシピってこんなに本格的だったけ? ミッキーマウス型ぶり大根とか、なんでもかんでもホットケーキミックスとか、オレオで味付けしたおにぎりとか、ラブママらしいぶっとびレシピは影を潜め、野菜や海草などをふんだんに使った手間暇かけたオシャレメニューが延々と続いていました。こんなのラブママじゃない!! ラブママを読んでいると「今どきの若いママは……」なんて間違っても言えなくなります。マイホームが欲しい、結婚式がしたい。そのための予算を貯めなければならない。ただ、スッピンに髪もボサボサ、ママチャリ前後にちびコを乗せてショッピングセンターへ突っ走ることを許さないのがラブママです。ちびコへの愛の証、それはキレイでオシャレなママでいること。3食の料理にお弁当、掃除、洗濯、育児、そして「美」。これらを完璧にこなさねばという強い思いが、特に最近のラブママからは強く伝わってくるように思います。現代の良妻賢母とも言えるギャルママたち。彼女たちがどうにも辛くなったときに寄り添えるような、内面にもう少し踏み込んだ企画を期待しています。 (西澤千央) 「I Love mama」 “驚異の26kgダイエット”でおなじみ、って言われても…… 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・ミッキーマウス型ぶり大根に見る、「I LOVE mama」の食文化 ・旦那のおかずはくず野菜! 「I LOVE mama」界における安盛りの実態とは ・豚肉よりもつけまつ毛優先!? ギャルママ雑誌「I LOVE mama」の世界観 最終更新:2012/03/21 21:29 次の記事 ぶっとび級のステージママ&パパ >