"噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第117回】

政伸擁護派の「週刊女性」VS美元サイドの「女性自身」、火花散る代理戦争

2012/03/13 22:00
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「週刊女性」3月27日号

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の”欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

第117回(3/9~13発売号より)

 福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)が公表した調査・検証報告書を元に、当時の首相・菅直人に対するバッシングが起きている。これに対しての「東京新聞」の“反論”は興味深い。きちんと報告書を読めば問題は菅直人ではなく、「情報を官邸に上げなかった経産省保安院幹部などの官僚たちの対応だった」と指摘しているのだ。にもかかわらず執拗に菅バッシングを続ける大手メディア。マスコミの頭がおかしいのか、それとも官僚のマインドコントロールが凄いのか――。

1位「高嶋政伸『死んでしまえ!』美元『お金くれなかった』顔面殴打『5分18秒』の修羅場」(「週刊女性」3月27日号)
番外「『死ね、ブス!!』高嶋政伸“DV罵声”流失に『他でも録音した暴言は、たくさん…』」(「女性自身」3月27日号)
2位「『オセロ中島騒動』に異議あり! 江原啓之さん 中島を叱る!」(「女性自身」3月27日号)
3位「山本太郎緊急インタビュー『原発を廃炉に!ガレキは燃やすな、動かすな』」(「週刊女性」3月27日)

 高嶋政伸・美元の離婚騒動は、未だ解決をみない。そんな中、高嶋夫妻と思われる男女が罵りあう音声がネットに流失し大騒ぎになっている。この音声は美元側が証拠として裁判所に提出した録音データと瓜二つだという。「週女」ではこの音声を全て文字に起こして掲載しているのだが、その一文に心が揺れた。

「もう、寝かして」


 夫がこぼした言葉だ。今回の離婚騒動の根源がここにある。音声データは夫の「死んじまえ」という罵倒でスタートする。「女の方は最初、作為的に思えるほど冷静な口調だが、それが男の怒りを誘ったようにも感じられる」(「週女」より)というから、直前に女が挑発するような会話があったのだろう。疲れて帰ってきた夫に対し、録音の準備をした上で喧嘩を売り、なじる妻。夫は「優しさとか、そんなもんも全部、すっ飛ばす」妻に「(何度も)離婚したい」と告げるが、それを無視するように妻は執拗に「死んでしまえ」という言葉に固執する。「私の親の前でも同じこといえる?」と。

 噛み合わない会話の中で出たのが「もう、寝かして」という言葉だ。疲れて本当に眠りたいのだろう。多忙な夫は睡眠薬も常用していた。ストレスからくる睡眠障害か? 喧嘩を売るより早く寝させてやれよ、と妻でなくても思う。確かに妻は「優しく」ない。その後も妻は許さない。「死んでしまえ」という夫の言葉に執着し、その挙句夫に暴力を振るうのだ。仕方なく応戦する夫。すると妻は、自分が先に手を上げたにも関わらず「女に手を上げる男がいるかよ」と荒々しい口調に変貌した。

 その後も「奥さんに死んでしまえっていう男がいる?」「女の子を叩く男がいる?」と、相変わ噛み合わない会話の中、執拗に攻撃をやめない。人の話を聞かない女。自分の不満や自己主張、論理ではなく感情を一方的にぶつける女――。音声全文を見るとそんな“女性像”が浮かび上がってくる。これだけ夫に不満があり、夫も離婚を望んでいるのに、なぜか妻は決して離婚を承諾しないのか。愛よりカネか? 夫不在でも贅沢な暮らし? プライド? 嫌がらせ? さまざまに勘ぐられる要素満載だ。さらに政伸サイドの弁護士のコメントが追い討ちをかける。「(音声)は仕組まれている感じがします」このように 「週女」記事は“政伸の味方”テイストが散りばめられる。

 だが「自身」は真逆である。これまで高嶋夫妻の離婚には熱心ではなかった「自身」だが、今回、美元サイドに立ったと思しき記事を掲載しているのだ。流失した音声を“DV音声”と断言していることでもそれが明らかだし、夫の「もう、寝かして」という部分は掲載さえされていない。作為的でさえある。

 さらに「自身」は美元に直撃取材を敢行しているのだが、ここでも美元に同情的だ。取材時の描写は「(美元の)目に涙が浮かぶ」「泣きそうだ」といったものから、「自分を奮い立たせるように」という美元に対し同情的な表現が多様されている(そもそも美元は直撃に対し最初「何も言えない」と言っているのに、直後には驚くほどベラベラ喋っていることも不自然だが)。高嶋夫妻離婚騒動は、メディアを巻き込んだ“夫VS妻”代理戦争とも言われている。今回の流失騒動もまた、その構図を見事に踏襲している。筆者としては「もう、寝かして」という夫の切ない言葉を根拠に、「週女」=“政伸擁護”に軍配を上げたい。


 先週の美輪昭宏に続き、遂にスピリチュアリストのカリスマ・江原啓之が「オセロ中島騒動」に本格参戦! しかも媒体は美輪と同じく「自身」である。 

  それにしても――。

 江原曰く、中島洗脳騒動は「カルトではなく、中島個人と占い師の問題」でマインドコントロールや洗脳とも言えないらしい。「恋愛でもよくあることですが、いくら周りが『そんな相手はやめろ』と言っても、暴力をふるわれても離れられない」ことと同様、「何を信じようと自由」であり、自分で選んだことだから「自己責任」なのだとか。そして「依存する心とそれを利用する者との関係」であり、中島は一方的な被害者ではなく、「信じたほうの責任とも向き合わなくてはなりません」だってさ!!

 それって、これまでやってきた自分の行為に対する言い訳か、はたまた責任逃れ? 自分は洗脳占い師(霊能師)とは違い“本物”ってこと? 盗人たけだけしいとはこのことだ。「自分(江原)を信じて何か行動を起こして失敗しても、自己責任。信じたほうが悪い」。そんな自称・スピリチュアリストの必死のアピールが垣間見える。なんだか美輪明宏に比べても薄ーいんだよね。しかも今回の騒動でスピリチュアルなど「十把一からげにしてはファシズムになってしまわないか」だって。どんな試行回路を持ってして「ファシズム」が出てくるのか。常人には理解できない。理解するとしたら、必死に自分の地位、立場を守ろうと、変な論理をこねくり回すオッサン、くらいなものか。

 さらに「現世利益は、霊的な世界ではありえない」「中島はマインドコントロールされてるわけではなく、“共依存”」「芸能人は依存関係に陥りやすい」なんて、よく言うよ! 実際江原は芸能人やら著名人の“信者”がいて、彼らが宣伝してくれたおかげでブレイクしたんじゃなかったっけ? 天に唾するとはこのことだ。

 そして締めはこうだ。「自分の理性で考え、依存しない生き方をしていくことが大切」。こんな江原に叱られる筋合いは、オセロ中島にも絶対にない。

 3・11から1年が経った。この日テレビはこぞって特集を組んでいたが、周囲を見渡すと放射能汚染など「なかったかのような日常」がある。一方「復興」「絆」という言葉で人びとは束縛される。だからこそ、山本太郎の提言は胸に刺さる。

「ガレキは(全国に)バラ撒かず、被災地でも燃やさない」

 その理由を山本は告発する。

「ガレキ処理を受け入れないのはエゴではない。マスコミと環境省のキャンペーンは不自然で、1兆700億円ものガレキ利権が背後にある」
「ガレキを燃やすのは(全国で燃やすことで放射線汚染を拡大させ)健康被害と原発の因果関係をあやふやにし、今後の政府の保証、賠償を極力少なくするため」

 至極納得である。「福島を最終処分地に」とまっとうなことを言っただけで、大バッシングの世の中、「ただちに影響はない」とは「そのうち影響が出る」の言い換えだったということを、改めて思い出させてくれた。

『ひとり舞台 脱原発-闘う役者の真実-』

もうメロリンQとは言わせない

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最終更新:2012/03/13 22:06