サイゾーウーマン「美魔女」的思想に逆行する”美”を体現する井川遥に魅了されるワケ 美容・健康 爆発的ヒットの裏側を検証 「美魔女」的思想に逆行する”美”を体現する井川遥に魅了されるワケ 2012/01/23 21:00 爆発的ヒットの裏側を検証 いま”井川遥”が熱い。女性誌でも数多く特集が組まれ、出産後の復帰が待たれていたかのようにCM、ドラマと活躍の場を広げている。なぜ、こんなにも多くの女性の支持をうけるのだろうか。その秘密をひもとくヒントを”アモーレの国・イタリア”女性の魅力に見つけた。 ■「実年齢より若くみえる=美」の思考のもろさ 先日、イタリアに行ってきたが日本の女性の美のあり方とイタリアのそれは大きく違っていた。人間としても女性としても成熟していて、センスよく自分を表現することが「いい女の条件」のイタリア人女性に対して、日本の女性は、「実年齢より若く見える=美」という認識が強く、どれだけ若くみえるかを競う「美魔女」的思考が蔓延している。芸能人でも「ママだけどかわいい」益若つばさやサエコ、「年齢を凌駕し若さをキープしている」君島十和子など、「かわいい」を年齢を超えて追求するカリスマ達が支持を得ている。 健康的である結果「若々しく見える」のと、「若くありたい」ということを第一目的に生きるのでは、大きく違う。「若い=美」であることを追求していくことは、実年齢の自分自身を否定していくことにつながってしまう可能性もある。「若さ」という切り口だけでみると、細胞からいっても本当に若い人にはどうやったって太刀打ちできないのである。 ■まさに「薫り立つ女」井川遥 「若くある」ということに躍起になっている女性と対極にいるともいえるのが「井川遥」だ。「井川遥」の魅力は一言では言い表せない。それが一番の魅力と言ってもいい。なんともいえない女性らしい柔らかさ、落ち着き、母性、色気、気負いのない美しさ。 年齢からも、母という社会的な役割からも自由。のびのびとした、30代の今だから出せる美しさを存分に発揮している。知識や経験、教養といった内側からあふれる魅力と、外見の美しさが醸し出す独特のオーラには「若さ」という価値観を超越した女神的なスケールの大きい美しさを感じる。私たちは、井川遥の発している「今を生きているナマの美しさ、瞬間のエネルギー」に引き寄せられてしまうのだ。30代ならば30代ならではの美がある。それを体現してみせたのが井川遥なのである。彼女が広告をしている花王ソフィーナ「プリマヴィスタ」の「プリマヴィスタ」とはイタリア語で「初見」「一目で」と言う意味。ぱっと見た瞬間に印象に残り、記憶に刻まれる。そんな美引力のある女性になりたい消費者は彼女の広告を見て、商品を手に取りたくなるだろう。 ■訓練して努力して手に入れる美と、男性とともに磨く美 イタリアには、下着店やセクシーなストッキングを売っている店を多く見かける。また、花屋さんも夜遅くまで開いている。さすが、アモーレの国。それもこれも、男性が恋人や奥さんにプレゼントするためである。イタリア女性はいくつになっても、セクシーな下着を着こなし、街に出れば男性からのチェックの視線を軽く交わし颯爽と歩いている。本当に素敵だ。全く年齢なんて気にならないくらいの魅力であふれている。しかし、その魅力も男性というエッセンスが混じって初めて醸し出されるもの。日本のように、必死になって男性をおいてきぼりでダイエットに励んだり、とても男性に見せられないような顔痩せ機械を装着して必死に美しくなるための努力をする、という感じではない。男性が褒め、女性がそれに応え、さらに褒められるという、愛にあふれる交換が女性をどんどん美しくしていくのだ。まさに、男女は合わせ鏡というがその通りだ。男性不在の美への努力は自己満足に終わることも多いから注意が必要だ。 ■「ボジョレーヌーボー」な女は卒業しよう 本当に美味しいワインは年月をかけて熟成されていき、美味しさや深みがましていく。一口飲んだ時の美味しさに加え、それまでの熟成されてきた時間にまで思いを馳せることのできる豊かな味わいへと変化していく。 女性の美しさにも、同じことが言えるのではないか。若さに執着し、しがみついていたところでいつかは老いと真正面から向き合わなくてはならない。変化を受け入れ、楽しむ心の余裕がある女性は安定感のある美しさを与える。経験から学んだ知性、本から学んだ教養は一生あせることはない。むしろより深いものへ深化していくのだ。外見を美しくするエネルギーと内面を磨くエネルギーのバランスを保ちながら、年を重ねることで「ヴィンテージワイン」のような深みと味わいのある女性になる。年齢を重ねることが楽しいと感じられる人生を送ることは、これからの長寿大国日本には絶対的に必要になってくるはずだから。 恩田雅世(おんだ・まさよ) コスメティックプランナー。数社の化粧品メーカーで化粧品の企画・開発に携わり独立。現在、フリーランスとして「ベルサイユのばらコスメ」開発プロジェクトの他、様々な化粧品の企画プロデュースに携わっている。コスメと女性心理に関する記事についての執筆も行っている。 ■公式ホームページ「オンダメディア」 『それでも恋するバルセロナ』 イタリアにババアはいないってこと!? 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます】 ・他人に見えやすい結果が決め手? 男性頭皮ケア市場の展望 ・資生堂「IN&ON」に見る、化粧品と美容医療のバランス ・男性の化粧、アンチエイジング……美学を失った”化粧”の向かう先は 最終更新:2019/05/22 20:28 次の記事 「先生って呼んであげて」! 加藤シゲアキの処女作にNEWSメンバーは? >