サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー男装でベッドインしたら男の子? 「I LOVE mama」の突飛な産み分け特集 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「I LOVE mama」2月号 男装でベッドインしたら男の子? 「I LOVE mama」の突飛な産み分け特集 2011/12/22 21:00 女性誌速攻レビューI LOVE mama 「I LOVE mama」(インフォレスト)2月号 臨月間近のマタママが見事なお腹を突き出して話題となった先月号の「I LOVE mama」。生粋のラブママッ子としては「表紙だけで驚いてもらっては困るな」と内心思っていたのですが、これを機に素晴らしき美ママの世界の認知度が上がるなら、まぁヨシとしますか(上から目線)。しかしあの表紙だけで「こんなのが母親とか、日本終わってる」と判断するネットユーザーの多いこと多いこと。「YOUたち情弱?」と言いたくなる気持ちを抑えるのに必死でした。だって、ラブママはじっくり読んでこそ価値のある雑誌。つけまひとつ、100均ひとつをここまで掘り下げられるなんて、ある意味「Newton」(ニュートン)、いや「ムー」(学研パブリッシング)か。今月はどんなギャルママ研究報告を見せてくれるのでしょうか。早速中身を拝見致します。 <トピックス> ◎2012年、絶対叶える美ママの3大Dream ◎2011→2012年版 ゆく年くる年おめでたレシピ ◎起業した!! 働きママSP ■ローテク満載の掃除・節約・ダイエット 今月号の大特集は「2012年絶対叶える美ママの3大Dream」。新春にふさわしく、ラブママ3種の神器「片付け、貯金、ダイエット」をたっぷり取り上げています。「初夢は見るもの。この夢は叶えるもの。夢見る少女から夢を叶える美ママへ変身★」というキャッチから、だれが掃除や節約、ダイエットを想像できるでしょうか。夢見がちなリアリスト、それがラブママです。 そして欲ばりなのもラブママの特徴。普通に片付けるだけでは飽き足らず「アゲたい運別おウチのお片付け開運術」と銘打ち、掃除しながら運気も上げてしまおうと目論見ます。そういえば以前は掃除しながらダイエットというのもやってましたね。「2兎追ってたら3兎捕まえちゃったマジで」というラブママのド根性が垣間見えます。 玄関とリビングの掃除で家庭運アップ、バルコニーとお風呂掃除で仕事運アップ、ダイニングと寝室は健康運に、キッチンはラブ運に、ドレッサーはビューティー運に、トイレは金運、クローゼットは子宝運……信じるものは救われるとばかりに、どのママも気合いの入ったお片付けっぷり。もちろん市販の掃除器具には頼らず、「ラップ芯に輪ゴムを5つ程付け、カーペットをコロコロ」「米のとぎ汁ワックス」「網戸は新聞紙でパック」「たたみはみかんの皮の煮汁で拭き掃除」「シンク汚れはじゃがいもの皮」など、お得意のおばあちゃんの知恵袋的掃除テクを披露。コンロの油汚れに賞味期限切れの小麦粉を振りまく美ママ……もはやサイババの域です。 片付けの次は節約ネタ。ラブママでの節約のゴールといえば、何を隠そうマイホーム&挙式です。「今年こそ貯めて実現!マイホーム&結婚式必勝プラン♪」ではマイホーム頭金300万円を目指して、挙式の目安30万円を目指して、驚きの貯蓄方法が紹介されています。「給料は強制的に別口座に移す」「食料品の買い出しは2週間に一度」などは序の口。「網戸は自分で取りつけ」「お風呂の残り湯で食器をつけ置き」「ちびコの体重貯金(毎月出生体重を貯金)は欠かさない」「ウェディング下着はヌーブラで」などなど。毎度のことながら、節約に一切の悲壮感はなし。「社会との関わりがない」とか「女としての自己実現は」とか「本当の幸せって何?」とか、生活を自ら複雑化しているきらいがある現代において、「イェーイ! めっちゃマイホーーーム」と叫べるこのシンプルさ。2012年こそお手本にしたいものです。 ■少子化の世に一筋の光 ラブママにおいて意外と少ないセックス関連の企画。ママたちにとって「セックス=子づくり」という意識が強いからかもしれません。「美ママの子作り計画講座」はそんな「ふたり目、3人目…が欲しい美ママのため」の特集。美ママのリアル子作り事情をちょいとのぞき見しましょう。 アンケートによると「10人以上欲しいというママも!」「ふたり目は2歳差が理想!」「産み分けにみんな興味アリ」などが現代美ママの願望のようです。みなさん本当に「出来ちゃった」と言いたくないのですね。読者490人中、304人が”授かり婚”にもかかわらず、ふたり目、3人目に関しては必要以上に用意周到になるようです。「長女×妹(弟)」「長男×弟(妹)」を持つママに兄弟姉妹の組み合わせについて調査したり、「1歳差派」「2歳差派」…「5歳差派」それぞれのママにメリットデメリットを聞いたり。「遊び相手になる」「妊娠中の子育てが大変」など今現在の話から、「(2歳差だと)大学の時期がかぶるので学費が正念場」といった遠く未来を見据えた意見まで。ひとり目の時には考えられない計画性が見えます。 そして次ページでは「ラブママ○×クイズ 産み分けウソ!? ホント!?」と題し、美ママから寄せられたウソのようなホントのような産み分け都市伝説をジャッジ。これが強烈。「嫁がイク=男のコ(の産み分け)」「排卵日の2~3日前にH=女のコ」「排卵誘発剤クロミッドを飲む=女のコ」などはよく聞く類のものですが、「満月の夜にH=男のコ?」「ダンナに精神的ストレスを与える=女のコ?」「嫁が男装してH=男のコ?」「少年をベットに入れて交われば=男の子?」などはほぼネタ。監修の産婦人科医が苦笑いで「×」を出しているのが目に浮かびます。素直な美ママは眉つばな伝説を信じがちなんですね。でも、男のコが欲しいあまりリーゼントでベットインするママがいたら、何も言わずにお腹に男児をインしてあげてください、神様。 今月はこの他にもラブママ流のおせち(ものすごく本格派)ページや、セレクトショップ、エステサロン、ガールズバーなどを細腕一本で立ちあげた美ママ社長の企業物語があり、読み応え十分な一冊でした。クリスマスに部屋を飾りたて、年末に部屋中を磨きあげ、お正月は手づくりおせち、三が日が過ぎたら餅を使い回し。古き良き日本の伝統を今に受け継ぐのは、コンサバな方々が眉をひそめるギャルなママたちなのかもしれません。 (西澤千央) 『I Love mama (アイラブママ) 2012年 02月号』 産み分けのくだりがトンデモ科学すぎる 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます】 ・シングルマザーの生々しい恋愛事情に、「I LOVE mama」が迫る! ・夫も「I LOVE mama」ワールドの住人! イクメンたちの家訓が意味不明 ・女子高生で母に……「I LOVE mama」に見る若ママの光と影 最終更新:2011/12/22 21:00 次の記事 23歳の大学生を買う? ヒトカラ専門店? クリスマスの過ごし方最進化系 >