サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビューシングルマザーの生々しい恋愛事情に、「I LOVE mama」が迫る! カルチャー [女性誌速攻レビュー]「I LOVE mama」1月号 シングルマザーの生々しい恋愛事情に、「I LOVE mama」が迫る! 2011/11/18 21:00 女性誌速攻レビューI LOVE mama 「I LOVE mama」2012年1月号(インフォレスト) 今月の「I LOVE mama」は表紙に大注目! 立派なお腹を突き出したマタママ(マタニティーママ)3人の土俵入りです! 今までも何度か幸せお腹を表紙に据えていたラブママですが、今月は群を抜いてすごいです。肩にかけたファーでビーチクを隠すママ、素肌に付け襟で微笑むママ、腰にモコモコの毛布を巻きつける野獣系ママ……なんでしょう、人類の最終形態を見る思い。妊婦ヌードに付与されがちな、「妊娠という神秘のベールに包まれた私を見て」などの安っぽい自意識は一切ナシ。出っ張った腹は盛るにかぎるべ、コレですよ。奇しくももうすぐクリスマス。「オンナは命を宿して聖母になる」というキャッチとともに、ラブママ版「聖母(マドンナ)たちのララバイ」を今月も拝見させていただきます。 <トピックス> ◎セルフデコでウチ中エンジョイクリスマス ◎憧れママモの実寸大メイク ◎ラブママ的シンママLoveジャーニー ■ブータン国王もびっくりの幸福量 イベント大好きな美ママたちにとって、クリスマスは一年で最もテンションの上がる季節です。「飾って祝って即片付けて、ではもったいない! 街と同様、おウチも1ヶ月間たっぷりクリスマス♪」ということで、「11月に入ったら盛りクリスタート!」がラブママの掟。 アンケートによりますと、デコを飾る期間は平均38.3日、デコにかける費用は5,258円、ツリーの高さは90.9cmとのことです。「デコを飾る」という新語もさることながら、自宅ツリーの平均を出すのは、世界広しと言えどもラブママだけではないでしょうか。 次ページには美ママたちのデコったリビングが一挙に掲載されています。ママモ(ママモデル)の野田華子ちゃんは、器用な手先を存分に活かした「物語仕立てのRED Christmas!」。ラブママの神であるダイソーグッズが、のだはなの手で華麗に生まれ変わります。画用紙を切り抜いて作ったサンタさんを白壁に貼り、極太赤モールをカーテンに飾り、とりあえず空いたスペースには綿を。「ゴージャスな赤で質素感を帳消し!」と、造花のバラが足元を飾ります。100均の造花で質素感が帳消しになる世界、それが「I LOVE mama」。国民総幸福量(GNH)でいったら軽くブータンを超えてしまうのではないでしょうか。 その他、折り紙で作ったツリー、薄紙で作ったお花、ペットボトルにアルミホイルを巻いたプレゼントボックス…..ちびコが寝てから、ジャージですっぴんのママたちがコツコツ折り紙を折ってる姿を想像し、「今年も美ママのところにサンタさんがやって来ますように」と星にお願いをした筆者のでした。 ■揺れ動くシンママの思い 「I LOVE mama」名物と言えば、つけま(つけまつ毛)解説、ぶっとび料理、波乱万丈人生回顧録。その中でも、ワケあって女手ひとつでちびコを育てるシンママことシングルマザーたちのトークは、読む者の心をわしづかみにします。今回はシンママたちが避けて通れない”恋愛・再婚”問題をクローズアップ「ラブママ的シンママLoveジャーニー」です。 「恋をするのが怖い? ママでもカレシがいていいの? もう…失敗はしたくないからこそ慎重になる…」DV、浮気、借金など、若くして女の苦労が役満状態のシンママにとって、新たなる恋のハードルは非常に高く設定されているよう。彼アリ・シンママの夏樹さんと彼ナシ・シンママのゆかりさん(共に4歳のちびコ)が、それぞれの現状と悩みを激白しています。どちらも非常に読み応えのあるインタビューです。 「でもな、恋愛で頑張ったりはしてへんで。他に頑張るものがたくさんあったし、頑張ってたから、いい状態でカレとは出会えたんやと思う」 「”恋愛観”はガラっと変わったで。独身のときはガチでカレシ中心やった。でも今は違う。生活の軸がはぁくん(ちびコ)やねん」(彼アリシンママ) 「カレシに大哉(ちびコ)を会わせたくないって気持ちがどうしても強くて…。別れた後で、なついてたら? 記憶に残っちゃったら? そんなコト考えちゃう」 「バツイチ子持ちの女性と付き合う人って、『自分の子どもとして育てる!』っていう意気込みの強い人が多いけど、強すぎて逆に引いちゃったりするコトもある。私と大哉の絆の間に土足で踏み込まれたくないって思っちゃったり」(彼ナシシンママ) それぞれのママで共通しているのは、「(恋愛の基準が)子どもを大切に思ってくれるか」ということですが、一方で会ったその日に「パパって呼んでくれよな!」みたいな前のめり男には警戒レーダーがビンビン発せられるようです。難しいですな。 一つ気になったのは「ちびコのために結婚する(しない)」と、ふたりのママが考えていること。もちろん、継父による虐待といった目を背けたくなるようなニュースが絶えない昨今ですが、もう少しママたちが自身の欲求に素直になってもいいのでは、とも感じます。若いママを、その外見から「ちゃんと母親業が出来てない」と決めつけるコンサバな方々に対して、尋常ならざる猜疑心を抱いているママたち。いわゆるフツーなママたちの数倍、「ちゃんとせねば」と律している方も少なくないのです。しかし「ちびコのため」と自分を追い詰め、その鬱屈が翻ってちびコに向かってしまったら……その方がちょっと怖い気がします。 だって、まだ若いんですもん、恋もしたいでしょうよ……って、すいません。ラブママを読んでいるとババァ心がすぐに頭をもたげてしまうんです。とりあえず、経済力があってちょっぴり恋愛ベタな年上男を捕まえて、いや服装がダサいとか、顔がタイプじゃないとか、そんなことは後でいくらでも……。ユーミン師匠も言ってます、恋人はサンタクロースだと。「年イチしか来んのかいっ!」というツッコミは置いておいて、今年も美ママたちに素敵なクリスマスが訪れますように。 (西澤千央) 「I Love mama」 ラブママ読者は賢い子が多いのに、男を見る目が絶望的にないという不思議 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・「便座カバーは靴下」! 鬼の節約でマイホームを切望するラブママの実態 ・「春はあけぼのスモーキー」「つけマトリクス」、新語生み出す「I LOVE mama」 ・ミッキーマウス型ぶり大根に見る、「I LOVE mama」の食文化 最終更新:2011/11/18 21:00 次の記事 スターゆえの悩み……チャン・グンソクも逃れられない、ファンの”ストーカー化”洗礼 >