サイゾーウーマン芸能テレビテレビツッコミ道場太陽のように輝く朝ドラヒロインの、人を哀れむ目線のおかしさ 芸能 [TVツッコミ道場] 太陽のように輝く朝ドラヒロインの、人を哀れむ目線のおかしさ 2011/08/29 16:00 TVツッコミ道場井上真央 『おひさま』公式サイトより 今回ツッコませていただくのは、8月25日放送分のNHK朝ドラ『おひさま』。ヒロイン・須藤陽子(井上真央)の初恋の人で、満州に渡った川原功一(金子ノブアキ)がやつれた身なりで陽子の嫁ぎ先のそば屋にやってきたのだが……。 そば屋の店内で、客がひとり静かに飲んでいるにもかかわらず、陽子の夫と義父母、近所のオバちゃんは、客そっちのけで、宝くじの話題で盛り上がる。そこへ、ヒロイン・陽子が登場。店内で家族全員+ご近所さんが一緒になって、わいのわいのと、大盛り上がり! 隅っこにいた客(川原)は、とうとう堪忍袋の緒が切れたのか、「ふざけるな!」と怒鳴る……という展開だった。 ここでは「満州で妻を亡くし、すっかりやさぐれ、落ちぶれた川原さんとヒロインの再会」を描いているらしいのだけれど……なんかおかしく感じられる。お客さんがいるのに、店のど真ん中で店員だけが盛り上がっているようなそば屋に、再び行きたいと思える人って、どれくらいいるのだろうか。常連と店員だけで長々とくっちゃべっているような店では、他の客は疎外感を覚えてしまうというのは、よくあるケース。ましてまだ復員していない人も多数いる時代に……。 店内での店員たちの大騒ぎに対し、怒鳴った川原さんの怒りは、ごくごく普通だと思うのだが、それがヒロインのフィルターを通すと「哀れな人」に見えてしまうらしい。さすが「太陽の陽子」(キャッチフレーズ)だ。 それにしても、脚本家・岡田惠和先生は、とにかく”ガールズトーク”がお好きなようで、陽子の女学生時代は、ご学友(満島ひかり、マイコ)とのキャピキャピシーンが厚く厚く描かれていた。しかも、なぜか”ガールズ”限定ではないようで、須藤家の男たち(父と兄ふたり)が集うシーンも、やっぱりキャピキャピ。ガールズトークをあまりに重視しすぎて、ヒロインが師範学校に通っていた時代は、一瞬で終わってしまったほどである。そして、陽子が結婚し、子持ちになってからも、やっぱりガールズトークは続いている。 主に繰り広げられるのは、陽子と義母(樋口可南子)の間で、そこに、近所のオバちゃんたち(白川由美、吉村実子)も加わる。関係性を問わず、何度も繰り返されるガールズトークは以下のパターンが定番だ。 「○○ですって!」 「ふーん、じゃ、△△ってことかい?」(ニヤニヤ) 「もうっ、□□さんったら! からかわないでください!」(赤面) 「ぷっ、アハハハハ」(一同爆笑) 義父母と同居にもかかわらず、「授乳のため」と赤ちゃんを職場に連れて行っていたのもどうかと思うが、「太陽の陽子」フィルターを通すと、赤ちゃんの泣き声にイライラする職場の同僚たちも「哀れな人」に見えていたのだろう。 NHK朝ドラヒロインは、いつも「上から目線」のお嬢ちゃんが多いというのもひとつの特徴だが、『おひさま』陽子も例外ではなく、毎日自分だけがキラキラ輝いています。 (田幸和歌子) 『連続テレビ小説 おひさま (NHKドラマ・ガイド)』 サイ女もいつも「上から目線」って勘違いされる 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます】 ・朝ドラ『おひさま』でテンションを上げる斉藤由貴の立ち位置 ・『3年B組金八先生』第1シーズンを見て、改めて気付いたあのこと ・『おしゃれイズム』で大久保佳代子がみせた、瞬間的な破壊力 最終更新:2011/08/29 16:00 次の記事 宮古島はファミリーにおススメ! 水族館より多い魚の数にビックリですよ >