サイゾーウーマンコラム神林広恵「女性週刊誌ぶった斬り」麻木問題と真逆の反応……アントニオ猪木不倫スクープを黙殺するメディア コラム 噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第59回】 麻木問題と真逆の反応……アントニオ猪木不倫スクープを黙殺するメディア 2011/01/06 21:00 女性週刊誌ぶった斬り!女の価値観 「女性自身」1月18日・25日号(光文社) 下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の”欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る! 第59回(1/6発売号より) 正月休みのため、合併号が相次ぐ週刊誌。となると、どうしても事件や情報自体が古くなってしまう。そんな時こそ大スクープを! と思ったけど、残念ながら女性週刊誌は3誌ともありませんでした。昨年は「セブン」の安室奈美恵&ロンブー淳のセドナ旅行という大スクープがあったんだけどね。 1位「麻木久仁子VS大桃美代子 語られない3人の隠し事」(「女性セブン」1月20日号) 2位「アントニオ猪木”お泊まり愛”現場を実況中継――巨乳熟女と燃えた夜!」(「女性自身」1月18日・25日合併号) 3位「ジャニーズそろい踏み『初詣で』実況中継」他ジャニーズ関連記事――「嵐七変化」「SMAPお年玉プレゼント」(週刊女性1月18日・25日合併号) 1月6日一斉に発売された女性週刊誌各誌は、全て麻木久仁子問題を取り上げている。いかにも女性誌向きのネタだから当然だが、いかんせん”昨年の事件”になってしまっていることが痛い。 それでも活字の力は捨てたものではない、と感じたのが1位の記事だ。ワイドショーやネットでも散々語り尽くされたネタだが、最大の謎は解明されていなかった。それは「なぜ麻木は婚姻届を出したのか」である。知性派タレントとして活躍して収入も安定している、シングルマザーというウリもある。実際に婚姻の事実を隠していたのは、麻木の仕事にとってマイナスだからに他ならない。 結婚という形をとらずに山路徹と付き合っていただけなら、ここまでの騒ぎにはならなかったはずだ。二人は同居もしていない。しかも婚姻の際、娘のために麻木姓(実際は本名)を選択したのに、山路と娘は会ったこともないらしい。大きな矛盾だ。麻木はなぜ結婚という形をとったのか。何のメリットもない、いや諸事情を考えるとリスキーとさえ思われるのに。 その答えを「麻木の税金対策」だと指摘したのが、「セブン」。やっぱり。それしかないとは思っていたが。 山路に金銭支援をしていたことを明らかにした麻木だが、「他人にタダでマンションや車を提供」したのでは税制上問題がある。節税どころか贈与税がかかるらしい。だが夫婦になれば、”生活費”として扱える。山路を個人事務所の社長にしたのも、男に貢いだ上(所得の分散)に節税対策にもなる。”夫”に貢ぐのは、”他人”よりメリットがあるのだ。 とはいえ、麻木が貢いでいたことには変わらない。稼ぎがあり、かつ有名人でプライドも責任感もあり、背負うものも大きい40代女の恋愛は、いろいろと大変だ。お気の毒とさえ思う。 それに比べ、こちらの方は何の問題にもならないらしい。2位のアントニオ猪木の”不倫疑惑”である。猪木はれっきとした妻帯者であり、妻子はアメリカに在住している。夫の猪木もアメリカを拠点にしているが、仕事があると日本に帰国する。そして日本滞在中の猪木の世話をしているのが、52歳の”巨乳熟女”だという。彼女は猪木の会社役員にもなっていて、いつも一緒に行動する。衣裳部屋と称したマンションで一夜を共にした――。 その一部始終を報じた、れっきとした”不倫スクープ”である。しかーし。今のところ、他マスコミもネットでもこの話題に無関心だ。たぶん、これ以上、誰も問題にも話題にもしないだろう。なんだか不条理だ。麻木の”不倫疑惑”はあれだけの騒動になったのに。 アントニオ猪木という特異な存在だからか。いや、それだけではないだろう。世はまだまだ男社会なのだ。 1年ほど前までは好調だった「週女」だが、ここしばらく元気がない。特にジャニーズ・ネタだ。女性週刊誌の中で唯一、スキャンダルを含めたジャニ・ネタを書けるはずなのに、2011年の一発目の本号では、別雑誌かと思うくらいジャニーズPRに徹しているのだ。 まずは巻頭グラビアの「嵐七変化」。紅白での活躍をカラー写真で3頁を使ってご紹介。次は、ジャニーズ恒例の初詣の模様を”フツーに”実況中継。「紅白歌合戦すべらない裏話」も嵐の尽力ぶりが書かれているのみ。さらに「芸能人の『いい話』」企画トップを飾る嵐の相葉雅紀ネタにしても、新ドラマのパブリシティー。極めつけが「SMAP SHOP現場レポート」だ。赤坂で毎年開催される”スマップショップ”の模様をレポートしたものだが、そこで編集部が購入したスマップ・グッズを読者プレゼント! だって。何のひねりもない。 エロ路線にひた走るばかりじゃなく、ガツンと一発「週女」ならではの記事を期待したい。 『週刊誌編集長』 きっといろいろあるんですよ。 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・ジャニーズNG媒体「週刊女性」の後ろ盾となった、「ファンの不満」 ・「女性セブン」のスクープ、織田裕二と妻のツーショットの真偽は? ・もう犯人探しもしない? 櫻井翔の悪態報道に見たオリキの変質 最終更新:2011/01/06 21:00 次の記事 並んで歯磨き、号泣、合唱…… 紅白歌合戦の気になる楽屋風景 >