上の世代は反面教師!? 「CanCam」が推奨する「20代で結婚」!!
今月号の表紙は北川景子。表紙のみならず、「北川景子の『かわいい』大研究」と称したコーナーもあるほど、必要以上にゴマすり臭が漂ってきます。とはいっても、北川は、現時点で「女性が憧れる芸能人」第1位ですから、女性誌としても良好関係を築いておきたいのでしょう。同じ事務所の柴咲コウも長年、「With」(講談社)「MORE」(集英社)をはじめ、女性誌のカバーガールを務めているので、スターダストが引く、売れっ子路線に乗せたいという思惑が見られますね。早くも表紙から出版社と芸能事務所の政治事情を読みとれてしまったのですが、表紙以上に面白いコンテンツはあるのでしょうか。早速中身を見ていきましょう。
<トピック>
◎2010年夏 アガる! おしゃれ大捜査線!!!
◎プチプラ靴★3足買いのススメ
◎<別冊付録>20代で結婚
■なかなか目次までたどり着かない
今月号は、表紙をめくってから内容がギッシリ過ぎて、なかなか目次までたどり着きません。早く全体像が見たいというのに! 上記のように、表紙初登場となった北川景子のために、「北川景子の『かわいい』大研究」では、「その存在がかわいい理由」「とにかく顔がかわいい理由」など、気を遣いすぎるほど遣っている切り口で、北川の発言をまとめています。特筆すべきことは特にない、差しさわりのないインタビューが続く中、サイゾーウーマン的に気になったのは、交際中と噂されているNEWS山下智久に関しての発言。
「(略)山下(智久)さんとは同じ大学だったり、以前たまたま撮影現場が近くだったりして、共演する前から接点も多くて、知っている仲だからこそリラックスした状態で、気持ちを込めて演じられたなって思いますね」
ジャニーズタレントと噂になる女優・女性タレントって、なぜかこういう一見すると差しさわりのない答えの中に、ファンを刺激するような内容を含んだ発言をしますよね。コアなファンの間では、「山Pと付き合うために明治大学に入った」とも言われている北川。長年の間、虎視眈々と狙い続け、成就したら、こういった余裕の発言をしちゃうんだから、女って怖い! ファンの心に火をつけないことを願います。
そんな北川のインタビューが終わったあとも、「CanCam」モデル・徳澤直子の「女塾」、安座間美優の「月刊みゅうレンズ」、舞川あいくの「A to Z」など、モデルにフォーカスしたページを差し込んでいます。西山茉希卒業後、まだまだ「CanCam」を引っ張れるモデルが育たないのか、モデルのキャラ作りに必死のようです。ガンバ~!!
■ファッションページまで迷走中!?
エビちゃん全盛期に比べると、独自の色を見いだせていない近年の「CanCam」。そこに不景気という社会情勢まで加わって、大人ギャル誌と変わらないテイストになっています。例えば、「プチプラ靴★3足買いのススメ」「Tシャツが事件だ デコ盛りがかわいすぎる」など、チープでカジュアルなアイテムが誌面を独占中。以前は靴も1点で1万5,000円前後のものを紹介していたのに、今月号は3足で2万円というラインナップ。着まわしコーデのアイテムも、109系ブランドや「¥7000以下」など、「With」「MORE」の世界。
さらには「評判のSHOPスタッフを追え」という、ショップ店員を取り上げたページまで。「In Red」(宝島社)のようにセレクト系ショップでもなく、ギャル誌のように109ショップでもなく、「ジル バイ ジル・スチュアート」や「レッセ・パッセ」といったショップの店員というのが、また微妙。そもそも赤文字系雑誌の読者は、オシャレヒエラルキーの頂点がモデル・タレント、その下が読モ、会社の先輩といった流れだから、ショップ店員が入ってくる余地がないのでは?
■リアルな結婚式企画
今月号の別冊付録は「20代で結婚!」。リアルな「CanCam」読者は22~27歳ぐらい。会社などの先輩を見ていれば、婚期を逃すことの怖さ、いくら女性が仕事に意欲をもっていても「ガラス天井」があることを冷静に見ているから、結婚意欲も高まるのでしょう。
というわけで付録を見てみると、以前までの400、500万円かけていた挙式ではなく、披露宴と2次会をまとめた「1.5次会」のプランや、10万円以下のウェディングドレスを紹介するなど、全体的に「お値打ち婚」を推奨しています。
とはいっても、自分がもらうものは妥協してほしくないらしく、エンゲージリングの紹介はカルティエ、ティファニー、ヴァン クリーフ&アーベルなど一流ブランドが並びます。一瞬で終わっちゃう披露宴よりも、一生つけるだろう指輪にお金をかけるのは、現代っ子ならではの賢さ。「ゼクシィ」より現実的な内容、意外と使える別冊なのかもしれません。
ほかにも「CanCam」の版元である小学館のヒット商品「くらべる図鑑」(子供向け)とのコラボ企画や、誌上ドラマ「REAL MODELS」に椿鬼奴がゲスト登場したりと、空回り具合が多く見受けられた今月号。方向性が定まらない「CanCam」、来月号も楽しみにしております。
(小島かほり)
天然ものかは不明
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