[女性誌速攻レビュー] 「CanCam」4月号

西山茉希が去った後、「CanCam」がカリスマに仕立てたいのはこの人!

2010/02/25 21:30
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 先月号で「CanCam」を卒業し、今月から「GINGER」(幻冬舎)に登場した西山茉希。あんなに大々的に卒業特集までやっていたのは何だったんだろう、という思いが否めませんが、それでも「CanCam」は次のカリスマモデル育成プロジェクトを発動し、過去を振り返ってはいないようです。それでは早速、4月号を見て行きましょう。

<トピック>
◎かわいいエレガンス大旋風! マストトレンド8
◎もう、迷わない! 春の完璧ワードローブで上々な人生を↑
◎知られざる”読者モデル界”に迫る!

■何よりもおしゃれが命

 シーズンの移行期、各ブランドの新作が解禁となって女性誌が一番華やかな季節は、ファッションページが充実しています。「CanCam」でも、「もう、迷わない! 春の完璧ワードローブで上々な人生を↑」と題し、大がかりな春物紹介ページを展開。「ミーハーかわいい あいくOL」「好感度レディ みゅうOL」「憧れイイ女系 直子OL」と3系統のキャラクターを使い、シチュエーション別にコーディネートを紹介。この手のページは、「CanCam」の得意とするところですが、相変わらずCanCam節がさく裂しています!

・天気予報どおりのレイニーDAY こんな日こそコーディネートに気合いを入れて、おしゃれをブラッシュアップ。雨の日の『人魚姫』をテーマに(笑) ティアードマーメイドスカートをチョイス! 仕上げに360度かわいいピンクのフリル傘をさせば、雨にも負けない最強コーデの完成♪

・ちょっとゆうつつ…な朝の気分。。。だけど、自分のモチベーションは自分次第! 私は大好きな音楽と、白の潔さが心地よいボーダーツイードジャケットがあれば、シャキっと目が覚めてテンションもMAX♪ バスを待つ時間をライブ会場に変えちゃうよ


 ……みんながみんな、こんな気持ちで洋服のことばっかり考えていたら、日本はもっと平和になったよね♪ と言いたくなるような迷文句の数々。しかも、彼氏とゴルフ練習場に行く際には、アンティーク風花柄ロンパースとソフトグラディエーターサンダルというビックリコーデ。一応、彼にゴルフを教えてもらっている体の写真では、ゴルフシューズに履き替えてますけど。ほかにも、仕事とコーデを絡めるのはもちろん、花見、家族との食事など、さまざまな場面にちょいちょい”コーデ第一主義”的なコピーを付けてきます。人生の最優先順位が洋服、という女性たちの見えざる執念と生きざまを感じさせられました。

■徳澤直子はどう化ける?

 今月号と同時発売されたのが、主要モデル徳澤直子の書籍『徳澤直子のモテル道。』(小学館)です。西山が卒業した次の号で表紙を務め、書籍も発売とあっては、これからの「CanCam」の主軸となるのは、徳澤直子と見て良さそう。そう考えると、千葉ロッテマリーンズの西岡剛内野手との交際報道がタイミングがよすぎる……なーんて思っちゃうのは深読みし過ぎでしょうか。

 ただ、徳澤が今まで担ってきた役割というのが、「いい女系」のキャラクター。「CanCam」の最大の特徴である「モテ」「愛され」「甘かわ」を不得手とするモデルなので、徳澤を今後どのように使っていくのか、それを見守っていきたいと思います。

「?」が付く読み物ページ


 今月号の読み物ページはごった煮のごとく、いろんな企画が掲載されています。「今ドキッ☆カップルのデートに密着24時!」は3年目記念カップル、遠距離カップル、地方カップルなど8組のカップルのデートを写真で追っていく企画。これって誰に向けたものなんでしょうか。読者は他人の生活をのぞき見したうえで、自分の方が幸せだと確認したいのでしょうか。

 ところがどっこい、付き合って3周年の記念日カップルは男性の方が俄然がんばっています。東京ディズニーリゾートに行き、ホテルミラコスタのスイートルームを予約。豪華ディナー、シャネルのネックレスをプレゼントしてくれるという奮発ぶり。というわけで、彼の今回のデートの出費は27万7,300円! ちなみに彼女から彼へのプレゼントは手作りのアルバム。それでも「彼が『これ以上、何もいらない』って感動して泣いてました……(もらい泣き)」というから、幸せなんでしょう。「女は愛されてナンボ!」という、創刊当時から変わらぬ「CanCam」の精神論を学びました。合掌。

 ほかにも読者モデルを美しい成功例と謳う企画があったり、誌上ドラマ『REAL MODELS』でコミック仕立てと写真仕立てが混在していたりと、今月の「CanCam」はテーマなくして、いろんな企画が押し込まれた感が否めません。ちなみに来月号の予告には「徳澤直子主演 美脚にとことんこだわって4月の1か月コーディネート」の文字。やはり徳澤押しは止まらないようですので、来月に期待しましょう。
(小島かほり)

『モデル徳澤直子のモテル道。』

小栗旬とウワサになったのも、モテちゃうからだよね~

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最終更新:2010/02/25 21:30