サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー今年のターゲットは”腐”!? 「an・an」のモテ思考が”萌え”に侵される! カルチャー [女性誌速攻レビュー]「an・an」1月20日号 今年のターゲットは”腐”!? 「an・an」のモテ思考が”萌え”に侵される! 2010/01/13 21:00 女性誌速攻レビュー北川景子an・an 「an・an」1月20日号/マガジンハウス 今週号の「an・an」は、「-3Kgはカンタン! 2週間ダイエット」と強気のタイトルを打ったダイエット特集。正月太りが気になるこの時期、ダイエット企画は女性誌の鉄板です。そんな中、表紙にはスッピン的(あくまで”的”)な化粧で、北川景子が登場。ほっそりしているのに、やわらかさを失っていない北川景子に、”ふっくらスリム”とキャッチコピーまで与えた「an・an」。逆の言葉をつなぎ合わせる80年代的語彙センスが、マガジンハウスらしさを語っています。と表紙から読み取ったところで、早速中身を見てみましょう。 <トピック> ◎-3Kgはカンタン! 2週間ダイエット ◎女子のための最新「萌え」入門 ◎赤西仁ロングインタビュー「GENKI? JIN AKANISHI」 ■今回のダイエット企画、目玉は流行りのアレ 大々的にページを割いたダイエット企画は、北川景子へのロングインタビューで幕開け。例のごとく、取り立てて引用する部分もないのですが、「男前」「自由」という言葉が称賛のキーワードになっているようです。一部マスコミでは「ポスト沢尻エリカ」とも揶揄されるほど、マスコミ対応が”猛々しい”と評判の北川景子。文章のつなぎも引っ掛かるところが多いですし、事務所チェックで削られちゃった? ライターさんの苦労がひしひしと伝わる記事でした。 さて、実際のダイエットページの主軸になっているのは『巻くだけダイエット』(幻冬舎)などでブームになっている、バンドダイエット。「an・an」では6ページを割いて、新しい巻き方を紹介しています。流行りものを逃さない、”月9″的な編集方針は今年も健在のようです。 ところが、バンドダイエット以外は、「体温を上げて太らないカラダに」「腸もみ」「筋トレ」「小顔マッサージ」など、定番中の定番が並びます。その中で「an・an」センスがキラリと光ったのが、「エア乗馬エクササイズ」。定番の中にサラッと紛れ込ませていますが、写真を追うだけで難易度が高めというのが分かります。”エア○○”って少なくとも、共通認識/体験があるものに使える言葉だと思っていましたが、乗馬体験がある人はどのぐらいいるのでしょうか。「速足トロットスイング」「駆け足キャンタースクワット」「速駆けギャロップハウンス」なんて分かりにくいうえに、「競馬の騎手になったつもりで行う」は、ハードル高過ぎです!! 読者を置いていかないで~、「an・an」! ■セックス特集のようにはじけちゃって! 第二特集は「女子のための『萌え』入門。」です。まずは『ママはテンパリスト』(集英社)で一躍大作家になった東村アキコ先生と、『まんがキッチン』(アスペクト)などマンガとお菓子への溢れる愛で活躍中のお菓子研究家・福田里香さんによる「萌え」対談。こういった贅沢な対談は、マガジンハウスのような大手版元だから実現可能な企画。ただ、福田さんが「『萌え』上級者はとんでもないところに萌えるにようになっているし。「an・an」読者がびっくりするから詳しくは言えないですけど(笑)」と言っているように、大分抑えめ。SEXには年々開放的になっている「an・an」だけど、”腐”にはまだ閉鎖的なようです。カマトト~!! 対談に続いては「メガネ」「スーツ」「関係性」の3つの萌えポイントを紹介。「おしゃれメガネ」が表参道系と中央線系に分れるとは知らなかったですし、「外資系スーツ」「バリバリ先輩スーツ」という言葉も新鮮でした。ただ、「外資系スーツ」の説明に、「溜池山王辺りを自信ありげに闊歩。片手には、シアトル系のコーヒーがよくお似合い」とあるのに、げんなり。現実的な説明は「萌え」からかい離していくばかり。もっと夢見させて~。 ■そこは遊ぶところじゃないから! 特集から離され、突然現れたのが「あなたはもうかかっているかも!? 本当はとても怖い、女の3大疾患」のページ。子宮頸がんや性感染症、低血糖など、女性が罹患しやすい病気の周知という意味ではまっとうな企画。ですが、その真面目な内容と相性の悪い、劇画(というより、童話の挿絵)タッチのイラストがふざけ過ぎていて、記事の趣旨が読み取りにくいという欠点が。イラストが主張しすぎて、肝心の記事が目立ちません。恋愛相談などの読みものページならまだしも、医師へのインタビューと併せた病気の記事なら真面目にやった方が……。今回の記事を見て、「an・an」流の緩急の付け方に馴染めない、ということが分かりました。 ほかにも映画『BANDAGE』公開を目前に、主演のKAT-TUN赤西仁へのロングインタビューや、『スッキリ!!』(日本テレビ系)でおなじみの青木源太アナウンサーへのインタビューなど充実した内容の「an・an」。さらに来週号のテーマは「妄撮男子」です。今年は”モテ”よりも、”腐”に寄せてきた感のある「an・an」に今後も注目です!! 『バンド1本でやせる! 巻くだけダイエット (骨格矯正バンド付き)』 とか言って、買っちゃう自分がヤダ 【この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます】 ・女子の婚活ゴコロに火をつける!「an・an」の結婚特集 ・家庭教師よりプレステ3! お受験ママの味方「VERY」の破天荒な連載とは ・「CanCam」の没落後に首位をとった、09年のベスト女性ファッション誌は? 最終更新:2010/01/13 21:00 次の記事 天然・相葉雅紀が仰天家族エピソードを披露!「トイレで母親が……」 >