サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー40代の女の幸せはジャニーズと別居婚!? 「STORY」の進歩的世界観 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「STORY」12月号 40代の女の幸せはジャニーズと別居婚!? 「STORY」の進歩的世界観 2009/11/03 17:30 女性誌速攻レビューSTORY 「STORY12月号」/光文社 2002年に創刊された「STORY」(光文社)、今号は7周年記念号です。同じく光文社の「VERY」が、可愛くて優しい素敵なママを手本としているのに対し、こちらは「良き妻&母プラス一人の女としての充実」にフォーカスしているとのこと。読者層は子育てがひと段落した、30後半~40代。それでは、まずはトピックスから。 <トピック> ◎発表!10人のオシャレ内閣 ◎「お家が大好き」な人こそ、素敵! ◎40代からの「ジャニーズ」のお作法 ■”モテぽにょ”大臣、”家計防衛”大臣、難解な言葉遊びが満載 今号の目玉特集は「発表!10人のオシャレ内閣」。時事性を無理やり織り込んだタイトルセンスにまずは驚きますが、前号が「”エア買い”で妄想SHOW!!」だと知れば、そのセンスがギャグではなく、本気だということが分かります。 まず、この内閣は、総理大臣の清原亜希を中心に「スポーツ大臣」「子育て支援大臣」「エレガンス大臣」「モテぽにょ大臣」などの読者モデルによって組閣されています。「国民の幸福のためにはなによりも健康が大切。ファッションからスポーツを取り入れましょう!」(スポーツ大臣)というように、ファッションにまつわる所信表明を各人が発表。さらには「いいことばかり言っている与党に国は変えられない!」とモード服派の野党も登場し、徹底した世界観を構築。ここまでセッティングされると、もはやシチュエーションコメディ。「JJ」から「VERY」を経ると、ここまで”大胆”になるんだと、40代という雲の上の存在に憧れまで抱いてしまいそうです。40代ならではの、一筋縄ではいかないヤンチャさが表れた企画です。 ■ジャニーズで女の人生咲き直し! 「ファンになったら人生がもっと楽しく濃くなるわよ」「ファンに年齢制限はなし!いつでもいらっしゃ~い」とジャニーズの世界へ誘う珍企画。近頃40すぎてのファンが増えているらしく、誌面にも「赤西クンのファンに。先輩、いろいろ教えてください」(38歳)「最近ドラマで山Pのたくましさにメロメロに」(41歳)と、迷える新人さんが登場しています。そんな新人さんに先輩方がジャニーズの「お作法」教示する企画なのですが、うわべだけのアンサーにとどまっているので、サイゾーウーマンがガチな回答を差し上げちゃいます! Q 観劇のドレスコードはありますか? A コンサバ感のあるエレガントなスタイルなら先輩ファンからも好印象。 オペラじゃないんだから、ドレスコードなんてありません。毛皮でもジャージでも好きな格好してきたらいいじゃないですか。大丈夫、みんな目の前のジャニタレに夢中で、他人の服なんて誰も見ていませんから。なんなら、「そのセンスありなの?」と噂されている、ジャニーズの衣装をマネしてみてはいかが? Q 始めてのコンサート。40代ファンとしてふさわしいのはどんなスタイルですか? A 清潔で流行感のあるデニムスタイルがベストです。 これも、誰もファッションチェックなんてしていませんから、とりあえずバッグからうちわの持ち手をはみ出させておきましょう。これでだけで仲間アピールができてしまう、お手軽ジャニオタファッションテクです。 参考になりましたか? あとはサイゾーウーマンを毎日見れば40すぎでも立派なジャニーズファンになれますよ♪ ■結婚問題もライトにオシャレに 「『別居婚』という幸せ探しの結論」、普通の脳みそでは考えられないこのタイトル。さすがは、同世代の中でも進歩的な思想をお持ちの女性が読者だけあります。40歳、今後の幸せを考えたら、夫という存在は必要なかったけれど、稼ぎは欲しい……だから「別居婚」! な~んて悪どい考えではなく、純粋にお互いの仕事事情を尊重し合った結果、別居になったようです。これが STORYの中では一番イケてる夫婦スタイルなのでしょうか? 本当はさまざまな葛藤があるはずなのに、オシャレな写真と穏やかに夫婦互いにそれぞれを認め合う姿、読者の豊かな経済状況ですっかり問題が浄化されています。同年代をターゲットにした「婦人公論」のように、世の中の不幸を一身に背負っているような、重た~い読者手記などは皆無。まるで幕張にある夢のテーマパークのように、確固たる世界観が読み物ページまで貫かれています。ここまで徹底されると、もう何も口出しできません。さすが、の一言です。 全体として、写真もキャッチもレイアウトも非常に丁寧に作られていて満足感の高い1冊でした。RIKACOや中井美穂といった、その世代には安定した人気のある人物を起用するあたりも手堅いです。素敵なネーミングセンスや読者の理想から1mmだに離れない誌面作りをそのままに、来月号もステキな企画をお願いします。 『未入籍別居婚~私の結婚スタイル~』 「結婚制度」に疑問を持つ、というのは良い姿勢ですよね 【関連記事】 「熟しているからオイシイ!」三十路から始める新しいセックス 【関連記事】 「an・an」「Olive」から見た、”かわいいカルチャー”の源流 【関連記事】 IKKOさんが女子の悩みを解決! 「恋愛中は下着が変わるのよね」 最終更新:2009/12/27 03:25 次の記事 永谷園の”アッコさん人形”、正しい使い方を教えてほしいのですが…… >